アパレルやインテリア、ウェブのデザイナーとして、またフォトスタイリストとしても活躍するmonosisさん。モノトーンでまとめた室内でひときわ目をひくのが、みずみずしい植物の輝き。スタイリッシュな空間に合う、monosisさん流「花・グリーンの飾り方」のポイントをご紹介します。
1:大振りな枝もので、空間にメリハリをつける
モノトーンでまとめたインテリアに、差し色として加えているのが、あざやかな植物の緑色。白と黒の静かな落ち着いた空間に、いきいきとしたフレッシュなアクセントをつけています。キッチンカウンターにアーチをかけるように飾ったのは、ドウダンツツジ。大振りの枝ものを飾れば、自然と視線が向かう「フォーカルポイント」になり、空間に美しいメリハリが生まれます。
ダイニングに取り入れたのは、アセビの枝もの。キッチンカウンターのドウダンツツジのように、自然につくりだされた1本の枝の美しいフォルムを存分に味わうのも枝ものの楽しみ方のひとつですが、ダイニングでは枝を何本もまとめてボリューム感を出して花器にいけました。白い壁がキャンバスがわりの、森を感じるコーナーに。
存在感ある枝ものは、家具の配置や部屋全体のバランスを見ながらディスプレイ。奥行きのある場所や白い壁面が背景になる場所などがおすすめです。枝ものをいける花器は安定性のあるものを選びましょう。ガラスの花器は、どんなインテリアにもスッとなじむのでおすすめです。
2:ダイニングテーブルには緑を飾れば爽やかに
大きな2枚のモンステラの葉があざやかに映える、白いダイニングテーブル。「生花は花粉の落ちる心配がありますが、葉っぱならお手入れもラクで、食卓にも気楽に取り入れられます」。手や洋服の袖が引っかからないように、花器はあまり背の高くないものを選びました。
テーブルセッティングでは、料理の邪魔をしないように、植物はユーカリをメインに、1色でまとめました。小さなブーケは、ガラスの花器に入れてテーブルのセンターラインに。お皿にのせたテーブルナプキンは、麻ひもを巻いてユーカリを差し込んでいます。おうちパーティにもぜひ取り入れたい、上品なテーブルデコレーションです。
3:壁面に緑を吊るして空間にアクセント
壁に吊るして収納している生活道具の横に、さりげなくユーカリを。生花でも、ドライでも目を楽しませてくれるうえ、その過程でもインテリアグリーンとして大活躍!
ユーカリをドライフラワーにするには、小枝を揃えて端を麻ひもなどで留めて、風通しがよく湿気の少ない場所に吊るしておくだけ。2~3週間ほどでドライフラワーができあがります。
秋色アジサイやミモザ、ラベンダー、コットンツリーなどもドライフラワーにしやすい植物です。好みやインテリアに合わせて、生花からドライまで楽しみましょう。
4:ガラスの花器を使って涼やかに
生花を飾るときは、大胆に。何種類もの花を組み合わせて華やかにいけるのではなく、同じ種類の同じ色の花だけをガラスの花器にセット。10輪以上もの淡いピンクのチューリップの美しさが、シンプルにダイレクトに伝わってきます。いけかたも、あえて高低差をつけず、花の正面となる向きも決めず、ナチュラルに。ふわっと花が開いていたり、まだ固いつぼみだったり、それぞれのチューリップの個体差もまた愛らしく感じられます。
生花店ですすめられた、根つきのすずらん。あえてガラスの花器にいけて、根がしっかり見えるようにしました。「根まで鑑賞できて、おもしろいです。気に入っています」
ヒヤシンスも、根が見えるようにガラスの花器で水栽培に。土を使わずに育てられるため、気軽にはじめられます。球根から栽培すれば、茎や根が伸びていく生育の様子も毎日のちょっとした楽しみに。水栽培は、秋植え球根がおすすめです。
みずみずしい自然の息吹をインテリアに取り入れて、よりおしゃれで、よりリラックスできる空間に。新緑のまぶしいこれからの季節、ぜひ、植物をとりいれた暮らしを楽しんでください。
photo / monosis
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