撮影/渡辺謙太郎〈MOUSTACHE〉
忙しい子育て中のママの便利グッズとして定着しているおしゃぶり。出産準備中で購入を検討している方もいらっしゃるかと思いますが、「おしゃぶりを使うと出っ歯になってしまうの?」「いつまで使っていいの?」など不安に思っているママも多いはず。今回はおしゃぶりの詳しい使い方や種類、使う際のメリット・デメリットをご紹介します。
おしゃぶりはいつからいつまで使う?
●おしゃぶりを使い始める時期
おしゃぶりは生後2ヶ月頃から使えます。生後2ヶ月までは、母乳育児が軌道に乗る前で、おっぱいや哺乳瓶を吸うだけで疲れてしまう月齢。おしゃぶりで疲れて、栄養を摂り損ねてしまう可能性があるので避けましょう。
●おしゃぶりを卒業する時期
離乳食が進む6ヶ月頃から自然と欲しがらなくなる子が多いですが、1歳を過ぎても欲しがる場合は頻度を減らし、2歳までに卒業を目指しましょう。一般的に乳歯が生えそろってからは、歯の生え方が決まってしまうので、2歳頃を目処に卒業するのが良いと言われています。
こんなときにおしゃぶりがあると便利
●赤ちゃんがぐずるとき
赤ちゃんはおしゃぶりを吸うことで精神的に落ち着くとされています。生まれつき(生後3ヶ月頃までは)「吸啜反射(きゅうてつはんしゃ・きゅうせつはんしゃ)」と呼ばれる、口に触れた物を無意識に吸う性質をもっているので、自然と母乳やミルクを飲むことができます。また、赤ちゃんはママのお腹にいるときから指しゃぶりをしていると言われており、「吸う」ことは赤ちゃんにとって心を落ち着かせる行為のようです。
●寝かしつけのとき
母乳やミルクをあげても寝ぐずりをしたときは、おしゃぶりで安心させてあげるのがオススメ。おっぱいで寝るのが癖になると、ママがいないと寝ないようになってしまうなど、ママの負担が増えてしまうことも。おしゃぶりで寝るようになれば、育児ストレス軽減の効果があるとも言われています。
●外出中泣き止まないとき
新生児の赤ちゃんの場合は特に、母乳やミルクが欲しくて泣くことがありますが、外出中はおっぱいをあげる場所を選びますし、ミルクを作るまでにも時間がかかってしまいます。そんなとき、おしゃぶりで落ち着かせてあげられると、ママは助かりますよね。
おしゃぶりを使う時に気をつけたいこと
●出っ歯や噛み合わせが悪くなるリスク
長期的におしゃぶりを使い続けると「出っ歯」や「噛み合わせ」に影響が出る場合があると言われています。また、19ヶ月以上おしゃぶりを使っていると「開咬(かいこう)」(舌で前歯が押され上下の前歯に隙間ができること)になりやすいとも言われています。
●衛生的な管理(定期的な消毒)
おしゃぶりを使用する際、感染症を予防するため「定期的な消毒」が必要不可欠です。消毒方法は基本的に哺乳瓶と同じで、「煮沸消毒」「薬液消毒」「電子レンジ消毒」がありますが、おしゃぶりの種類によって対応していない消毒方法があるので要注意。おしゃぶり専用の消毒グッズもあります。
●赤ちゃんとのコミュニケーション
おしゃぶりに頼りすぎて、赤ちゃんとのスキンシップが減ってしまうのは避けたいところ。赤ちゃんが泣く度、すぐにおしゃぶりを与えてしまうと、何が原因で泣いているのか分からなくなってしまいます。無理のない範囲で赤ちゃんとコミュニケーションをとることも大切です。
おしゃぶり選びのポイント
●月齢に合わせたサイズを選ぶ
おしゃぶりは、月齢ごとに適正なサイズが異なります。商品に記載された月齢を見て選びましょう。成長に合わせてサイズを変えていきます。
●素材で選ぶ(シリコン製/天然ゴム製)
おしゃぶりの素材はシリコン製と天然ゴム製が主流。天然ゴム製は電子レンジに対応しておらず、薬液消毒ができません。電子レンジや消毒液で消毒したい場合はシリコン製を選びましょう。
●歯並びへの影響で選ぶ
近年では、鼻呼吸や歯並びへの影響を研究して設計された商品もあります。
●手入れのしやすさで選ぶ
消毒しやすいケース付きの商品も便利。おしゃぶりケースに入れて電子レンジで消毒できるものもオススメ。