月経前に、イライラや気分の落ち込み、頭痛や肌荒れなど、精神的・身体的不調が起こるPMS。実は筆者もPMSに悩む一人。梅雨の時期には、天気の悪さや気圧の変化に伴って、さらに悪化することもあります。そこで、同じようにPMSで苦しむ女性のために、症状が辛い時の過ごし方や、予防対策についてまとめました。
PMSとはどんなもの?その原因とは?
PMSとは、月経前の3〜10日間の間に起こる、精神症状および身体症状のこと。不調症状は、月経開始後4日以内に軽快・消失することが多いとされています。
また月経周期の13日目まで症状が見られず、月経2周期に渡って同じ症状が現れた場合、PMSと診断されるそう。
その原因は、はっきりとはわかっていませんが、女性ホルモンの変動が原因のひとつと考えられています。
月経前の3〜10日間には、女性ホルモンであるエストロゲン・プロゲステロンの分泌量が急激に変化。このホルモン量の変化が、気持ちの落ち込みやイライラに大きく影響していると考えられています。
また月経前のイライラや不安感は、セロトニンという物質も深く関わっているのだとか。セロトニンは脳内で分泌される物質で、精神の安定に関与しているホルモン。このセロトニンの分泌量が、生理前になると大きく低下します。そのため生理前になると、急激に気持ちが落ち込んでしまうのです。
PMSに見られる様々な症状や悩み
PMSは、人によって起こる症状や程度に大きな差があります。少しの不調で済む人もいれば、生活や仕事などに支障が出るほど重い症状が現れるケースも。
ここでは、PMSで多く見られる症状や、それに伴う悩みの声をまとめました。
気分が落ち込む
PMSの症状として多いのが、気持ちの落ち込み。特に理由がないのに、ひどい不安感に襲われたり、急に悲しくなる、意味もなく涙が出るという女性も。
また気持ちの落ち込みだけでなく、ちょっとしたことでイライラしてしまうという症状も見られます。自分ではコントロールできないほどのイライラや不安感に駆られてしまい、学業や仕事、また周囲との人間関係にまでに悪影響を及ぼすケースもあるのです。
肩こりが辛い
肩こりなどの身体的不調も、PMS症状のひとつ。肩や腰・関節などが痛くなり、その不調によって、さらにストレスを感じてしまうという女性が多いです。また肩こりからくる頭痛や発熱などに悩まされるケースも。
眠気に悩まされる
ひどい眠気に悩まされている、という意見も。プロゲステロンが増えると、眠気を誘発するアロプロゲステロンという物資が分泌されます。その影響で、強い眠気に襲われてしまうそう。妊娠中に眠気がひどくなるのも、この同じ物質が原因なのだとか。
また女性ホルモンの急増によって自律神経が乱れ、夜の眠りが浅くなってしまうのも、眠気の原因のひとつとして考えられています。
周りに理解してもらえず辛い
PMSが辛いと感じる女性の大半が、周りに理解してもらえないという悩みを抱えています。PMSは女性ホルモンが関係しているため男性には起こりませんし、女性同士でも程度に差があるもの。
そのためパートナーや同僚など、周囲に不調を訴えても、「気のせい」「甘えているだけ」「そういう性格」と言われるなど、周囲の理解を得られないことも。理解してもらえないというストレスから、症状がさらにひどくなるケースもあるのです。
PMSが辛い時のおすすめの過ごし方
PMS症状が表れているとき、辛い気持ちや体の不調が少しでも楽になったら嬉しいですよね。そのためには、どのような過ごし方が良いのでしょう。
骨盤を整える
骨盤が歪んでいると子宮周りの血流が滞り、ホルモンバランスが乱れやすくなるとされています。歪みを解消するストレッチや体操を取り入れることで、PMSの症状を和らげることができる、と言われていますよ。
アルコール・タバコは控える
アルコールやタバコを控えるのもおすすめ。お酒やタバコを摂取すると血流が悪くなり、PMSの症状が悪化する恐れがあるのです。症状を少しでも抑えるためには、月経前のお酒やタバコの量を減らすよう心掛けて。
ストレスを溜めない
不調症状を和らげるためには、ストレスを溜めないよう意識する必要があります。強くストレスを感じるほど、PMSの症状が悪化するのだとか。なるべく症状を抑えるためにも、心と体をリラックスさせて過ごしましょう。なるべく予定は詰め込みすぎず、休息や睡眠を多めに取ってみて。
また調子が悪い時に、「自分はなんてダメなんだ」「こうしなきゃいけないのに」と自らプレッシャーをかけるのもNG。自分を責めると更にイライラが増し、不安や気持ちの落ち込みがひどくなります。PMSの症状が出ている時は、そのことを自覚して自分を甘やかして過ごすことが大切。