昨今、よく耳にするマインドフルネスや瞑想という言葉。ちょっとしたリフレッシュに取り入れたいと思っている人も多いかと思いますが、ヨガマットの上にあぐらで座るイメージが強く、なかなか実行することが難しいですよね。本当はどんなシチュエーションでも実行できるのが瞑想なのです。
そこで今回は、シチュエーション別で誰でもできる瞑想するやり方を、ブレストラン代表取締役・プロフェッショナルヨガ講師の沖知子先生に聞いてみました。
立ったままの瞑想
瞑想をする際には姿勢を正すことが大切なので、慣れるまでは壁を使うと綺麗な姿勢を保つことができます。
①まずはかかとが壁につくようにし、腰幅に足を広げ、足裏全体で左右均等に体重を支えるようにしっかりと立ちます。
②お尻、肩、後頭部を壁につけ、天井に引っ張られるように背筋を真上にまっすぐに伸ばします。デスクワークの人はこの時に肩が内側に入ってしまうことがあるので、胸を開くように肩の後ろ側が壁についていることを意識しましょう。
③できるだけ、顔の力を抜くように、奥歯が噛み締めないよう隙間をあけ、舌の位置は下の歯の裏側に付くように、目玉の力を抜くために目を瞑ります。
④姿勢が調ったらいつもの自分の呼吸をありのまま感じます。慣れてきたら、丹田と呼ばれるおへそのあたりを意識して呼吸を続けます。お腹が緩みすぎないように引き締めた状態で呼吸を感じます。
1分ほど呼吸だけに意識ができたら終了です。デスクワーク中に疲れを感じた時などに取り入れてみるとちょっとしたリフレッシュタイムになります。慣れてきたら壁を使わない方法や、呼吸ではなく足裏で地面をしっかりと捉える感覚に意識を傾けてみるのも良いかもしれません。
寝っ転がりながら行う瞑想
①まずは仰向けになり、立ったままの時と同じように姿勢を調えていきます。手のひらを天井に向けると自然と肩と胸が開くので、手のひらは上に向けてみましょう。
②全身の力を抜き、姿勢が調ったらいつもの自分の呼吸をありのまま感じます。
③慣れてきたらいつもの呼吸を続けながら吸う息に意識を傾け、自分の体に穏やかな波があたり、吸う息とともに体に水が少しずつ溜まってくるようなイメージでゆっくりと呼吸をしていきます。体に水が満ちたところで今度は吐く息に意識を傾け、吐く息と共に体から水が抜け、ゆっくり波に流されていくイメージで呼吸を続けていきます。
④体から水が引いたら終わりでも良いですし、より落ち着きたい場合は何度か繰り返してみましょう。
目安としては吸う息に意識するのは30秒ほど、その後30秒ほどは吐く息に意識するペースで行ってみてくださいね。
お風呂でもできる瞑想
お風呂は体も温まり、リラックスできる場所なので、瞑想を取り入れやすい場所なのです。シャンプーをしているときに耳の上のあたりの側頭部を目を閉じてマッサージをしてほぐれていることに意識を傾けたり、湯船に浸かりながら10秒呼吸法を取り入れてみると、よりリラックスできるのだそう。10秒呼吸法とは、3秒で息を吸い、1秒で切り替えて、6秒で息を吐くという呼吸法。アロマなどを加えて香りに意識を傾けてみるのも良いかもしれません。
そのほかにも日々のルーティーンに瞑想を取り入れてみるのもオススメと話す沖さん。朝コーヒーを淹れている時に、お湯を注ぎながらコーヒーの香りに意識を傾けてみたり、足の裏で大地と接していることを意識しながら歩行瞑想を取り入れているのだそう。
瞑想に慣れてきたら、取り入れてみるのも良いかも良いかもしれません。
瞑想がしにくいときは?香り?に意識を傾けてみて
呼吸や体に意識をするのが難しい場合は香りを使ってみるのがオススメです。自分の好みのお香やボディクリームで香りを纏ってから、呼吸と共に体に入る香りに自然と意識をすることができますよ。
沖さん愛用のお香
忙しくなると心や体の不調になかなか気づけないこともあるかと思います。たった1分でも自分と向き合う時間を作れば、ちょっとした息抜きやリラックスになるのではないでしょうか? 瞑想にチャレンジしてみたい人は試してみてくださいね。
株式会社ブレストラン代表・プロフェッショナルヨガ講師
沖 知子(Oki Satoko)
2007年にヨガと出会う。2014年、資格取得後、呼吸と動きを連動させたフローヨガのプロ講師として活動スタート。MissWORLD JAPAN2016 ファイナリストに選抜され、初代「ミス・ヨガ」受賞。インド政府公認プロフェッショナルヨガ検定合格。イタリアミラノでのヨガイベントや世界遺産「金峯山寺」にて寺ヨガなど、国内外問わず多くの実績を積む。
2017年に株式会社ブレストランを設立。?おいしい呼吸のレストラン?をコンセプトに、「意識的な呼吸の時間」を通して、心の健康を提唱。独自のメソッド「リアルブレス」呼吸法を考案し、これまでにない新しい視点から、企業向けに心身の健康サポートを行っている。
国内外でのイベント開催・学校教育への授業導入ほか、TV番組出演や監修、モデルなど、多岐にわたって活躍中。