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会社に行きたくない、なんとなく不調…「自律神経が乱れている人」の特徴と対策

ライフスタイル

なんとなく調子が悪い、ドキドキしがち、不安感に支配されている…など、もしかしたら環境の変化等によるストレスが自律神経を乱し、いわゆる五月病になっているのかもしれません。医師や心理学の先生に解説と対策法を教えてもらいました。

2、アプリ「頭痛ーる」を活用しよう。

気圧の変化による不調を予測するには、「頭痛ーる」というアプリも便利。「自分が住んでいる市区町村を登録すると、気象病で体調不良を起こしやすい日時が、気圧の変化を表すグラフや『警戒』などのマークでわかります。気圧だけでなく、寒暖差の指数もあり。また、痛みを表す記録やメモ機能もあるので、どんな気象条件で体調不良になったのかを残しておけば、自分のパターンがわかり、事前に頭痛薬などを用意しておくこともできるでしょう」

気象病を予防する

気象病は、もともと不調のある人がなるもの。つまり、予防には日頃の不調を改善しておくことが第一。自律神経のケアでベースを整えよう。

自律神経を整える呼吸法

「呼吸は、自律神経をコントロールする唯一の方法」とのこと。もともと不調がある人は呼吸が浅くて速くなりがち。それを改善するには、腹式呼吸と胸式呼吸を組み合わせた深い呼吸が有効。ポイントはしっかり吐くこと。

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腹式呼吸から。仰向けで、ひざを90度に。両手をお腹に乗せ、お腹を意識しながら、鼻から10秒吸って、口から10秒吐く。

次は胸式呼吸。両手を「Tの字」にして胸骨に乗せる。胸郭が上下するのを意識しながら、鼻から10秒吸い、口から10秒吐く。

これも胸式。両手で包み込むように肋骨に手を添え、10秒ずつ深呼吸。肋骨が左右に広がったり、縮まったりするのを感じる。

気象病の症状をケアする

気象病の症状が現れた時は、症状を和らげるためのマッサージやストレッチを取り入れて。辛い場合には無理せず薬を飲みつつ、ケアで補おう。

片頭痛と緊張型頭痛をケアするマッサージ

片頭痛は吐き気や嘔吐を伴う場合も。和らげるには、顔まわりにある咬筋と内側翼突筋をほぐすこと。一方、緊張型頭痛は頭を締めつけられるような痛み。眼精疲労が関係していることが多く、こめかみを中心にマッサージ。

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【1】咬筋 食いしばった時に硬くなる咬筋をマッサージ。頬骨の下に人差し指、中指、薬指を当て、内から外へ押しながら回す。

【2】内側翼突筋 頬骨の下に縦に走る筋肉。3本の指は【1】と同じ位置に置き、下から上へ、上から下へ、軽くポンポンと押す。

【3】こめかみ 緊張型頭痛で最も痛くなりやすいのがここ。指を広げてこめかみから眉上あたりに置いたら、小さく円を描く。

久手堅 司(くでけん・つかさ)先生 内科医、せたがや内科・神経内科クリニック院長。「気象病・天気病外来」を立ち上げ、5000人以上を診療。近著は『気象病ハンドブック』(誠文堂新光社)。

※ 『anan』2022年11月23日号より。イラスト・Knty 取材、文・保手濱奈美(by anan編集部)
※ 2022年11月20日配信

落ち着きたい時に聴くと良い音楽

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音楽を聴いて心が癒される仕組みやシーン別のオススメ音楽を音楽心理学に詳しい星野悦子先生に教えてもらいました。

星野先生 一般的には、癒されたい時=脳を休ませたい時ですよね。そういう時にあまり複雑な音楽を聴くと、頑張って曲を理解しようとして疲れてしまうんです。だから、やや遅めのテンポで、メロディの主張が強すぎない、シンプルなものがいいといわれています。その代表格がバロック音楽ですね。クラシックの名曲は数百年にわたり多くの人々に力を与えてきたわけで、やはりリラックス効果が大きいと感じます。癒しの楽器といえば昔からハープがよく知られ、聖書の中でも“王のメランコリー(鬱状態)を竪琴で癒した”というエピソードがあるほど。クラリネットやオーボエなどの木管楽器の音色がいいとする研究もあります。

シーン別聴くといい音楽

落ち着きたい時

控えめな音量で、あまり耳に残らない音楽。

意識の邪魔にならないような、耳に残りにくい=覚えにくい曲を。かといって複雑すぎる曲はNG。もちろん、聴く時の音量は抑えめに。
星野先生 ローテンポの静かな曲で気分を落ち込ませすぎるとやる気が下がってしまうので、脳が興奮しない程度に、明るく軽い曲調のものを選ぶといいと思います。車を運転する時のBGMについても同様です。

エネルギーを補いたい時

エモーショナルで、少しアップテンポなもの。

沈んだ気分を上げたい時は、まずは静かなものから聴き始めて、少しずつアップテンポに。星野先生 テンポが速くなるほど、また音量が増すほど生理的覚醒が上がります。元気を出したいならば、ポジティブなムードのある長調のメロディがおすすめです。あまり高揚しすぎるのが嫌な場合は、テンポが速めでも短調の曲がほどよい場合もあります。

ほしの・えつこ 心理学博士。上野学園大学音楽学部音楽学科の特任教授として教鞭を執るほか、日本音楽知覚認知学会監事や日本心理学会音楽心理学研究会の代表も務める。著書に『音楽心理学入門』(誠信書房)や『音楽知覚認知ハンドブック』(北大路書房)など。

※ 『anan』2022年9月14日号より。イラスト・藤田 翔 取材、文・大場桃果(by anan編集部)
※ 2022年9月8日配信

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