今週のさそり座の運勢
illustration by ニシイズミユカ
光をもとめて
今週のさそり座は、いっそ植物を見習って生きものとしての本能を働かせていこうとするような星回り。
光をとりこみ、利用し、その質量の微妙な変化を識別する植物の能力は、たしかに紛れもなく非常に高い知能がなせる業であり、植物のこうした知能は視覚にも喩えられる。しかし、彼らは四季の移り変わりに応じて視覚の使い方も変化させていくそうで、冬のあいだは「成長周期を遅」くし、「目を閉じ」眠りつづける。春になるとまた正常に機能しはじめ、芽を出し、ふたたび葉をつけ「ふたたび目を開ける」」のだそうです。
植物がそれほどまで物質(からだ)を適応させて感受しようとしている光を、私たち人間は普段どこまで意識的に求めているでしょうか。
あなたもまた、できるだけ彼ら植物を見習って、光を求めることを日々の暮らしの中で意識してみるといいでしょう。
今週のいて座の運勢
illustration by ニシイズミユカ
多様性を耕す
今週のいて座は、まず自分自身にこそ多様性を許していこうとするような星回り。
『秋風や模様のちがふ皿二つ』(原石鼎)という句のごとし。
名句と呼ばれる作品は作者の個人的事情を離れて、読者それぞれに寄り添ってくれるもの。その意味で、掲句は人生のさまざまな場面において、さまざまな「ふたつの皿」を思い描かせてくれるはずであり、そうした偶然が引き合わせてくれる人生の妙こそが、秋風によってここで深められている訳です。
あなたもまた、時と場合によって、てんでばらばらな自分を打ち出したり、演じたりしてみるくらいでちょうどいいでしょう。
今週のやぎ座の運勢
illustration by ニシイズミユカ
隷従か抵抗か
今週のやぎ座は、「病める文化の症候」と向きあって、なんとか鎮めていこうとするような星回り。
精神医学者で文化人類学者のベイトソンの『精神と自然-生きた世界の認識論-』には、宗教的な堕落という話題をめぐって為された父と娘の対話形式で構成された「それで?」という一節があります。
ここのところ日本人は騙されやすくなったと感じる機会が増えてきましたが、ベイトソン風に言えば、それは「娯楽だとか政治だとか魔術だとか“パワー”だとか」に宗教的なものを堕落させようとする傾向が集団的に強まっているということでしょう。
あなたは、そうした堕落を抗って、ベイトソンのいうような、もっと「深い宗教的要請」(例えば「醜を含めた美」の追求など)に従っていくべし。