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大学受験が大幅に改革する今。小学校から育てておきたい「子どもの4つの力」

臨床心理士・公認心理師のyukoです。近年、大学受験の方法や内容が大きく変わってきていることを受け、教員や塾の講師も日々情報収集に追われているといいます。令和になり、世界がより速く著しく進歩する中、子どもたちにはどのような力が求められているのでしょうか。大学受験を見据えて、養っていきたい子どもの能力について考えていきます。

2025年以降、大学受験が大きく変わる

AIの活用やグローバル化、宇宙開発など、様々な分野で技術が進み、子どもたちに求められる能力が変化している現代。世の中の流れに対応し、教育課程も時代に対応したものに変化していきます。

国語科目の再編や道徳教育に関連する「公共」の新設、英語コミュニケーションや情報科目の内容の充実など。ここ数年で新設する科目や必修を挙げ始めたらキリがないほど変わってきています。

最新の情報を収集することに加え、今の小学生ではどんな準備が必要になってくるのでしょうか。大学進学を見据えて、小学生のうちから身につけておきたい力を考えていきます。

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令和時代、子どもに求められていく4つの力とは?

1.深く思考する癖

昨今は、コロナウイルスや数百年に一度の災害、予測しえない事故など、これまでとは質の異なる時事問題が課題となっています。

今後の社会においては、「自然変異との付き合い方」や「ヒューマンエラーをいかに減らしていくか」など、解のない問いに向き合っていく姿勢が求められていくのです。

マニュアル通りの作業をこなし、既存のゴールに向かうだけでなく、発想の転換やデータ分析、あらゆる情報を統合する力が重宝されていくように。

「思考」「判断」「想像(創造)」はAIが取って代わることのできない力。
一つの物事を「分析」、「解釈」、「検証」していく力は10代前半から身に着けておけると、より知識を積み重ねていきやすくなります。

・一つの社会問題やニュースについて、「なぜ?」と掘り下げて調べていく。
・身近にある商品が売れている理由・人気の秘訣に興味を持ち、傾向を「分析」する。
・ネットニュースの真偽や科学の不思議について、「検証」していく。

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何気ないニュースや身近な製品も、突き詰めれば様々な知識や工夫が隠されています。
「そもそもどうなってるの?」「なぜ?」と「考える癖」を育てていけるといいですよね。

2.自分の言葉で表現する力

適切な選択肢を選ぶ問題だけでなく、考えや意見を「表現する力」もこれまで以上に求められていきます。大人であっても「相手に伝わる説明」はなかなか難しいもの。

特に最近は難しい言葉を知っていても、正しく相手に伝わる説明はできない子が多いように感じます。
YouTuberやインフルエンサーなど、大人が解説している動画に触れる機会が増え、知らず知らずに影響を受けているものの、「知ってるだけ」になってしまっているんですね。

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言葉を「知る」「使う」段階に留まらず、「相手に伝わるよう正しく説明する」力を育んでいけるといいですよね。
親子一緒に言葉の使用例や表現方法を学び、会話を豊かにしていけるとよいでしょう。

3.自身に合った効率的な学習法

詰め込み型、暗記のみの学習では太刀打ちできない問題が増えていくようです。

授業を受け身的に聞いているだけの子より、様々な分野に興味を持ち、積極的に知識を取り入れていく子が伸びていく時代。
今は「何時間勉強したか」に加え、「どのように自身の知識として落とし込んだのか」という「学習の質」が重要なんですね。

特に要領のよい子は

・YouTubeの解説動画を倍速で利用してわからない問題に対処している
・時事ネタはSNSで情報を集めて、信頼できるリソースで確かめている
・Excelで自分だけのノートや表を作り、隙間時間にスマホでも復習できるようにしている

など、自分なりに効率のよい学習法を身に着けているよう。

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「この参考書を解けば間違いない」「この勉強法が正しい」など、学習方法の解もなくなっているのかもしれません。
自分に合った学習環境・勉強法を見つけていけるといいですよね。

4.集中力の維持

2025年の共通テストからは試験時間が教科によって10分ほど伸びるといわれています。
共通テストを地歴公民や理科など、フルで受ける子は9時半から18時前後までテストに取り組む集中力も求められるんですね。
少しずつ机に座って一つの作業に集中できる時間を伸ばしていけるといいですよね。

まずは今行っている勉強が社会や将来に繋がっているという実感を持てると、より前のめりに知識を得ていけるのではないでしょうか。

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