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40代を賢く乗り切るトリセツ。「変化の世代」に起こること、不調改善法を医師が解説

ライフスタイル

肌、ボディ、メンタルに大きな変化が訪れる40代。そこで3人の医師が、OVER40の不調の原因と対策をアドバイス。知っておけば怖くない!

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OVER40は「変化の世代」だから
40代を賢く乗り切るための
肌・ボディ・メンタルのトリセツ

解説してくれるのは…

産婦人科医
松村圭子先生
成城松村クリニック院長。月経トラブルから更年期障害まで女性の体をトータルでサポート。メディアでのわかりやすい解説で人気。

松村先生のアドバイス

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40代前半と後半でも体の状態は異なる

40代に起こる心身の変化について婦人科医の松村圭子先生に伺った。
「40代と言っても前半と後半で異なり、40代前半は、女性ホルモンのエストロゲンの分泌が徐々に減り始めるプレ更年期。一方、40代後半になると卵巣が老化してエストロゲンが急激に減り、本格的な更年期を迎え心身に不調が起きやすくなります」

では、それぞれの時期に具体的にどんな不調が起きる?
「40代前半でも後半でも起きやすい不調はほぼ同じで、肩こりや腰痛、動悸、冷え、不眠、疲労感などのほか、イライラや落ち込みなどメンタルの不調も起きやすくなります。ただ、前半と後半では原因が異なり、まだエストロゲンがそこまで減っていない40代前半の不調の大きな原因の発端は自律神経の乱れです。働き盛りで多忙な40代前半は、不規則な生活やストレスなどから自律神経が乱れがち。自律神経は体温や血圧、心拍など体のさまざまな機能をコントロールしているので、バランスが乱れると更年期のような不調が起きます。また、40代前半はエストロゲンが徐々に減り始めるので、生理周期が短くなったり、経血量が少なくなるなど生理に変化が起きるのも特徴。そして40代後半に更年期に入ると、エストロゲンの急激な減少から脳の視床下部がパニックを起こし、ホルモンや自律神経のバランスが乱れ、のぼせやほてり、発汗などのホットフラッシュも起きやすくなります」

不調の改善には自律神経を整えることがポイント

では、こういった不調を予防・改善するには、どうしたらいい?
「40代前半、後半、どちらの不調の対策にも大事なのは、自律神経のバランスを整えること。自律神経は、規則正しい生活、十分な睡眠、適度な運動、深呼吸などで整います。また、毎朝起きたら太陽光を浴びると体内時計がリセットされて自律神経が整ううえ、“幸せホルモン”と呼ばれるセロトニンが作られ、メンタルも整いやすくなります。セロトニンは、夜になると眠りを誘うメラトニンに変わって睡眠の質も上がるのでおすすめ。それから、更年期に過剰な不安を感じている人もいますが、起きていないことを先取りして不安にならないことです。更年期症状には治療法も用意されていて、正しい知識を持っておけば過度に不安にならずに済みます。また、メンタルの不調は、完璧主義や生真面目な性格の人のほうが起きやすいと言われています。40代になると体力も落ち、今までできていたことができなくなってくるので落ち込むかもしれませんが、それは当たり前のこと。40代からは何でも自分でやろうとせず、人に任せられることは任せて頑張りすぎないことです。また、他人のSNSに振り回されたりせず、人は人、自分は自分と思って気にしないこと。年齢を気にせず、好奇心を持っていろんなことに挑戦してみるのがオススメです」

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起きやすい心身の不調

・生理の周期や量などの乱れ
・肩こり、腰痛、頭痛
・関節痛
・疲れやすい、だるい
・手足の冷え
・不眠
・のぼせ、ほてり、発汗
・めまい
・動悸・息切れ
・イライラ、落ち込み

こんな治療法も

「更年期症状の婦人科での治療法には、ホルモン補充療法(HRT)、漢方薬、プラセンタ注射などがあります。これらの治療で症状はかなり緩和できるので、日常生活に支障が出るほど不調が出たら婦人科を受診しましょう」

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MAQUIA 10月号
イラスト/itabamoe 取材・文/和田美穂 構成/髙橋美智子(MAQUIA)
※本記事掲載商品の価格は、税込み価格で表示しております。

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