「ベストお取り寄せ大賞2024」総合大賞を受賞した「すっぱい林檎の専門店。」さん。岩手県・盛岡市にお店を構え、店名の通り酸味の強いりんごを使ったアップルパイやりんごジュースなどを製造・販売しているユニークなりんご専門店です。
今回の総合大賞を受賞した「飲み比べが楽しいりんごジュース6本セット」は、甘いのから酸っぱいのまで6段階の酸味レベルの飲み比べが楽しい、エンタメ感のある商品として審査員からも好評を得ました。そこで今回は商品開発のきっかけや商品への思いなどを代表取締役・藤野里美さんにお伺いしました。
甘いだけじゃない!りんごの奥深さに惹かれ数年かけて事業化
-ベストお取り寄せ大賞2024、総合大賞受賞おめでとうございます!
ありがとうございます。未だに信じられません。「すっぱいりんごの専門店」という個性的なコンセプトでりんごジュースを販売していますので、多少はお客様の目に留まる可能性を感じていました。
それでもおとりよせネットさんには年々魅力的な商品が追加されていますので、絶対的な自信があるわけではありませんでした。それがまさか総合大賞に選んでいただけたとは、本当に驚いています。
-そもそも、どんなきっかけで創業されたのでしょうか。
東日本大震災のあと、復興支援で滞在した岩手・宮城で、聞いたことのないりんごを産直で見かけました。気になって産直巡りをしていくうちに、りんごの種類の豊富さに魅せられて。
はじめはそのりんごの食レポを友人と情報交換して楽しんでいただけなのですが、海外のりんごも含めて品種名の由来や歴史について調べていくうち、りんごの“沼”へとハマっていった感じです。
-「すっぱいりんご」に焦点を当てたコンセプトも珍しいですね。
最初から酸味に目をつけていたわけではなく、加工品を作ってみたり、それらをモニターインタビューにかけたり、いろいろ取り組んでいました。りんごの加工品は事業としては後発なので、何か目新しさがないといけません。それで、酸味を打ち出すほうが面白いかもと、店名も直球で「すっぱい林檎の専門店。」と決めました。
現在、販売している商品はりんごジュース、アップルパイ、りんごなどです。店舗のコンセプトに沿って、どれも好みの酸味で選べるように「すっぱさレベル」が割り振られています。たぶん他ではやっていない、お客様へのプレゼンテーションであり販売方法ではないでしょうか。
2018年にオリジナルのりんご商品が並ぶマニアックなお店をオープン
— お店はどのように運営されてきたのでしょうか?
IT企業に勤務していたこともあったので、事業開始当初から通販をメインに考えていました。2016年には現在のオンラインショップを開設していましたが、当時は売り上げをあげるため、試行錯誤の連続でした。
盛岡市内で不定期の期間限定ショップを開いたり、商談会へ参加したり、そこで声をかけてもらったバイヤーさんのおかげで商業施設での試飲販売会などもできるようになり、少しずつ地元のお客様との接点を増やしていきました。
店舗を持つことは考えていなかったのですが、お客様に「お店はどこにあるの?」と尋ねられることが増えてきたことや、商品を保管する場所も確保したかったこともあり、2018年に私の第2の故郷である岩手県盛岡市に1号店、今年(2024年)はおかげさまで2号店(kawaii アップルパイの専門店。)も出店できました。今では全国にお客様がいて、支えられています。
独自の指標「すっぱさレベル」とお客様の声でセット商品を発売
— 今回受賞された「飲み比べが楽しいりんごジュース」の開発経緯を教えてください。
当初は2種類でスタートしました。現在の「すっぱさレベル⑤ ブラムリー」と、「すっぱさレベル④ コックスオレンジピピン」です。どちらも果樹農家・サンファームさんがいたからこそスタートできました。
そのうち別の農家さんからも提案があって、試していくうちに種類が増加。他とは違う特徴を打ち出したいと珍しい品種を選んできたのですが、聞いたこともないりんごのジュースは、何か指標があったほうがよさそうだなと、現在の「すっぱさレベル」が生まれました。
セット商品化のきっかけはお客様の声です。「甘いのと酸っぱいのが両方入っているセットだと、小さな子がいる家族にも贈りやすい」とご相談があり、それならばと、商品名にも“飲み比べが楽しい”と加えました。
出産祝いや進学祝いなどのギフト、誕生日プレゼントはもちろん、ギフトボックスを省いたエコ梱包品もありますのでご自宅用にもおすすめです。
ー りんごジュースのおすすめアレンジはありますか?
どれも国産りんご(岩手もしくは青森産)のストレート果汁100%なのでそのまま飲めますが、もし酸味が強すぎると感じたら、炭酸水や紅茶と割ると飲みやすくなります。
また、寒い時期のおすすめはスパイスと一緒に温めて飲むことです。“りんごジュース”とはちょっと別な飲みものに変化して、お客様からも好評です。さらにそれをホットワインで割ると美味しいですよ。