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VERY界隈が自信を持ってオススメ!秋“最推し”の[没入系ミステリー小説]13選

母になった人に贈りたい お守りになるミステリー

私自身が子ども時代に出会って救われた本。子どもが保育園に通っていた頃は、先生が「今日園であったこと」を報告してくれて、子どもからも話を聞けたけれど、小学生、中学生と大きくなっていく中で、親の知らない世界を作っていっているのを感じています。もちろんそれでいいのですが、本当に辛くなったときに相談してもらえるかなという心配も。でも、我が家の本棚にはこの『カラフル』が並んでいる。それだけで心強さを感じる一冊です。

『カラフル』

森 絵都(文春文庫)
人生に失敗し、死んだ「ぼく」。その魂が、自殺した中学生・真の体に入って二度目の人生にチャレンジする。思春期の少年の葛藤を見事に描いた、不朽の名作。

黒猫を飼い始めた

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まとまった時間は取れないから長い話や複雑な話は手に取りにくいけれど、少しでも読書をしてリフレッシュしたい。そんなときには、こちらがおすすめ。本書は26人の著者全員が「黒猫を飼い始めた。」という1行から始めるアンソロジーで、どれも6~8ページくらいの短い話ばかりなので、すき間時間の息抜きにぴったりです。同じ書き出しから生まれる多彩な物語たちは、現実からちょっと離れたいろんな場所へ連れて行ってくれるはず。

『黒猫を飼い始めた』

講談社MRC編集部編(講談社文庫)
全編同じ書き出し「黒猫を飼い始めた。」から広がる、26作家による謎と驚きのショートショート文庫版。お好みの作家を見つけるきっかけにも。

樋口可奈子

さん
母の影響で幼少期からアガサ・クリスティを愛読。今もミステリーを中心に年間100冊以上読む。つい手に取りがちな「強い女性」が登場する3冊をセレクト。

ほんとうの名前は教えない

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他人になりすますスリルが描かれる一方、恋人を欺いて接近した罪悪感、そして彼への恋心にしんみり…と思いきや、そこから殺人事件が起こり、「なぜ彼女は裏の世界に足を踏み入れたのか」と過去にまで遡っていく。一見複雑ですが「わたし」という一人称で全編通して語られるので混乱なく、最後まで怒濤の一気読み。主人公がとにかくタフで好感度大! 読み終えた後の満足感はまるで映画を一本見終えたかのよう。今すぐNetflixで映像化してほしい一冊です。

『ほんとうの名前は教えない』

アシュリィ・エルストン/法村里絵訳(創元推理文庫)
偽名で他人になりすまし、裏稼業を続けてきた「わたし」。ある日、「わたし」の本名を名乗る、瓜二つの女が目の前に現れる。騙されているのは誰? 痛快なラストに注目。

火車

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初版は1992年。かなり古い作品ながら、これまで10回以上読み返しているオールタイム・ベスト。消費者金融やカード破産など、扱われている題材がやや古いのは否めませんが、お金に対する執着心や考えの甘さ、他者に対する見栄など、人の愚かさはいつの世も変わらないものだと実感。なかなか姿を見せない彰子が放つ存在感が強烈で、「早く彰子に会いたい!」一心で読み進められます。ラスト数ページの緊迫感を、ぜひその目で確かめてください。

『火車』

宮部みゆき(新潮文庫)
親族の依頼で、失踪した女性・彰子を探すことになった休職中の刑事。やがて彼は、彰子の壮絶な過去を知る。多重債務をテーマにした社会派ミステリーの傑作。

ブラック・ショーマン

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タフで繊細で思慮深い、魅力的な 女主人公を追いかけたいミステリー

映画化で話題の〈ブラック・ショーマン〉ですが、シリーズ2作のうち、特に推したいのが続編の「覚醒する女たち」。大小さまざまな事件を描いた連作短編集で、前作同様、ミステリーとしての面白みもさることながら、女性の力強さが描かれている点にも注目したいところ。なぜ「ワケアリ」な赤ちゃんを産むことにしたのか。孤独な女性とお金持ちの女性が入れ替わる理由とは? タイトル通り、東野作品の持ち味である「肝の据わった女たち」の生き様がたっぷりと堪能できます。

『ブラック・ショーマンと覚醒する女たち』 『ブラック・ショーマンと名もなき町の殺人』

東野圭吾(ともに光文社)
マジック、メンタリングを駆使し、「手段を選ばず、華麗に謎を解いていく」ちょっとダークな探偵・武史が活躍する人気シリーズ。姪の真世との名コンビも楽しい。

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