多くの女子を悩ませる汗とにおいのシーズンが今年もやってきます。足のにおい対策はどうしたらいい? 産婦人科医・上田弥生先生と内科医、認定産業医・桐村里紗先生に聞きました!
においの巣窟には、あの手この手で対処。
「足裏は汗腺が多く、1日に約コップ1杯分の汗をかく場所。角質も厚く、常在菌が好むエサが多く存在します。しかも靴下や靴で覆われているのでムレやすく、においの巣窟になる条件が揃っています」(桐村先生)
足クサになってしまう前に、すぐに下記の対策を実行して。
「足だけでなく、靴もケアすることが大切です」(上田先生)
(1)汗腺をしっかりブロックする、塗るタイプの制汗剤が◎。
手強い足のにおいには、腋と同じく制汗剤を。汗は体のためにはかいたほうがいいものだけれど、
「気になる部分にはピンポイントで制汗剤を使いましょう。足や腋は面積が小さいので、体温調節に影響はありません。足は汗の量が多いので、有用成分がしっかり密着するジェルやクリームがおすすめ」(桐村先生)
ナノイオン制汗成分が汗腺にフタをして足汗を抑制するジェル。殺菌成分がニオイ菌も殺菌。医薬部外品。Ban 汗ブロック足用ジェル 40ml オープン価格(ライオン TEL:0120・556・913)
(2)夜はお座敷で飲み会…なら、5本指インナーを履いてGO。
お座敷で靴を脱いだらえも言われぬにおいが。そんなとき、におっているのは足ではなく靴下やストッキング。
「履き替えるのがベストですが、難しければあらかじめ対策を。汗をかきやすい指の股を覆う5本指インナーを中に2重履きしておくと軽減されます」(上田先生)
(3)ピーリングで角質ケア。すべすべ&におわない足に。
もうひとつ、足の角質ケアにおすすめなのがピーリング。足をジェルに浸したり、クリームを塗って、気になる角質を取り除くアイテムがいろいろ市販されている。
「角質が隅々まで取れます。数か月に一度の使用で、においが気にならなくなったという声も」(上田先生)
角質柔軟成分入りのジェルローションに約60分間足を浸せば、においのもとになる足裏の古い角質を柔軟化しオフ。30分タイプも。ベビーフット60分タイプ¥1,600(リベルタTEL:0120・718・456)
さらなる対策はこちらです。
溜まった湿気がにおいを生む。靴の手入れも忘れずに!
「足のケアはしても、意外と靴を放置している人が多い。でも、一日履いた靴の湿気は相当なもの。2~3日、最低でも1日は休ませて乾かしましょう」(上田先生)
その上で、中をエタノールで拭くか、消臭スプレーを。
「消臭・吸湿作用のある重曹もおすすめ。直接ふりかけるか、布袋に入れて靴の中に入れておくといいですよ」
お風呂で汚れを落とす、基本のケアをしっかりと。
お風呂タイムが短い夏は、足も適当に洗っていない?
「爪のまわりや足指の股を、柔らかめの古歯ブラシでていねいに洗いましょう。角質は除きすぎないほうが皮膚にはいいのですが、足は角質が厚いパーツなので、少々こすっても大丈夫ですよ」(上田先生)
上田弥生先生 産婦人科医。都内クリニックで診療に当たる。デリケートゾーンのアンチエイジングや汗の悩みにも詳しいほか、PHPビジネスコーチングの資格も持ち、メンタルアドバイスも。現在、漢方薬も勉強中。
桐村里紗先生 内科医、認定産業医。予防医学の提唱に力を入れ、診察の傍ら執筆や講演を積極的にこなす。においをテーマに予防医学の大切さを説いた『日本人はなぜ臭いと言われるのか』(光文社新書)ほか、著書多数。
※『anan』2019年4月24日号より。写真・中島慶子 取材、文・新田草子 神武春菜 ©Dmitry Belyaev