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「出世できる人」がやっていること

仕事で大成功を成し遂げたいとか、そんな大それた野望はないけど、なんとなくうまくやりたい。いつもの働き方を小さくアップデートする「お仕事ハック」を紹介します。

ぱぴこ

今回のお仕事ハックは「出世したい」という女性のお悩みに、外資系OLコラムニストのぱぴこさんがアドバイス。

出世したい

年収アップを目指して、今の会社で出世して役職を上げたいと思っています。でも出世ってどうすればできるのでしょうか? 自分から上司に「出世したい」と言っていいものなのでしょうか。うまい出世術があれば教えてください。

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この記事が公開されるころにはきっと令和……と思うと感慨深いものがあります。そんな新元号初回で答える質問は、今までと比べると野心的です。

残念ながら、「うまい出世術」があったら私が知りたいくらいですし、夢のない話をすると出世は「運と実力」によります。以上。なーんて書くと秒速でコラムが終わってしまうため、がんばって考えてみます。

何ができたら「出世した」と言えるのか問題

「出世」とひと口に言っても捉え方はいろいろとあります。日本企業と外資系企業という切り分けでも方法論は異なりますが、簡単に出世の要素分解をしてみましょう。

1.役職が上がる
2.年収が上がる
3.社会的地位が上がる

相談者さんは「年収アップを目指して役職を上げたい」と書いており、2を満たすために1を得たい……という関係に読み取れますが、あまり深く相関を考えていないように感じます。

多くの日本企業の場合は1~3が連動するため、島耕作的に「役職が上がっていくこと」が賃金アップと社会的地位の向上に繋がりますし、転職という選択肢が一般的でない点から「自社で役職を上げていく=出世」と考えがちだからでしょう。

自社でがんばる? 他社に移る? さまざまな出世の手段

外資系企業において出世を考えたときの手段筆頭は「転職」です。

多くの外資系企業では「必要なポストに、必要な人材を配置する」という目的で採用を行っているため、自社でポジションが埋まっているならば「ポジションが空いているところに移る」のが一番早い&確実ですし、高確率で年収も上げられます。

転職がよくある話なため、出戻りも日常茶飯事です。修行感覚で他社に移り、給与レンジとポジションを上げて戻ってくる人はよく見かけます。

どんな出世がしたい? 何を目指す?

これらを踏まえて改めて「相談者さんの求める出世とは何を指し、どの要素を満たしたいのか」を考えてください。仮に満たしたい事柄が「年収を上げたい」だけならば、自社で役職を上げるよりも転職してしまったほうが早い可能性があります。

リサーチ! リサーチ!! リサーチ!!!

「自分にとっての出世とは~」部分は考えていただくとして、どのような手段を選ぼうと「出世」に必要なのは「情報収集能力」であることはまちがいありません。

質問にある「出世したいと上司に言ってもいいか」も、社風や上司によるので「聞いてもいいか」を判断する情報を集めないと結論は出ませんし、これらの情報集めができないようでは出世は難しいでしょう。

・自分の職種が出世するのに有利/不利なのか
・出世ルートと呼ばれるような部門や役職があるのか
・どんな能力があれば上にいけるのか
・社内派閥や力関係などを判断し、誰についていくか

自社でも他社でも「上に行く、求められる要件」がわからなければ動けませんし、上に行こうとすればするほど情報戦が重要になってきます。どう動くか、誰と動くかを判断して自分が有利に進めるには、常日ごろから目的を達成するために必要な条件を考え、情報収集をする癖が絶対に必要です。

出世にはいろいろな要素が必要にはなりますが、まずは自分が求めることを整理し、それを得られる手段と道筋を作るところからはじめてください。

POINT.

・自分にとっての出世と、出世して何を得たいのか? を深堀りする
・自社で役職を上げるのか、転職で外に出るのか、など手段を複数考える
・自分の目的を達成する条件を考え、必要な情報収集をする

(文:ぱぴこ、イラスト:黒猫まな子)

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