女性大統領が与える変化とは?
―劇中では、仕事と育児に悩む女性大統領の姿も印象的でした。日本でもアンヌのような女性が国のトップになってくれたらいいなとも思いましたが、もしフランスで女性が大統領になったらどのような変化があると思いますか?
監督 女性というのは、一般的に男性よりも現実とより密接な関係にあると思っているの。だからこそ、「命とは何か」「人生とは何か」といった問題について、よりリアルに理解しているんじゃないかなと私は感じているのよ。
そういう意味でも、女性が大統領になったとしたら、彼女は決断する内容というのは、彼女を選んだ人たちの考えに近いものにできるんじゃないかなと思うわ。
―ちなみに、監督は政治の世界に興味がありますか?
監督 そうね、ぜひ政治もやってみたいわね。
―監督としていろいろな複雑な要素を取りまとめたりする能力がおありなので、将来フランスの大統領を目指すという可能性もありますか?
監督 それはわからないわね(笑)。人は何回も生きると言われている文化もあるけれど、私の文化では1回しか生きられないから、もし人生が何度でもあればいろいろできるんだけど。いまでも、やりたいことはすでにいっぱいあるのよ!
―パワフルなお姿は見習いたいと思います。それでは、最後にフランスのライフスタイルに憧れている女性も多いので、ananweb読者へ向けてメッセージをお願いします。
監督 もし、フランスに憧れているなら、いますぐフランスに引っ越すべきね(笑)! 私たちのライフスタイルのどこに憧れてくれているのかわからないけれど、良いと感じてくれているのなら、その部分をぜひ日本に輸入して欲しいわ。
そのうえで、フランスと日本でネットワークを作ってお互いに教え合うことができたらいいわね。実際、私は世界中の女性のネットワークがあったら、本当に素晴らしいものが作り上げられると思っているのよ。
どんなときも前向きに生きていきたい!
多くの女性たちに立ちはだかるであろうさまざまな問題を描き、国境を超えた共感を呼んでいる本作。“幸せの答え”は決してひとつではないと感じるはず。女性としての生き方や家族との在り方に新たなヒントをくれる珠玉の物語です。
大切な人に会いたくなる予告編はこちら!
作品情報
『パリの家族たち』
5月25日(土)、シネスイッチ銀座、新宿武蔵野館、YEBISU GARDEN CINEMAほか全国順次公開
配給:シンカ
© WILLOW FILMS – UGC IMAGES – ORANGE STUDIO – FRANCE 2 CINÉMA