職場では想定外のトラブルも多いもの。そんなとき、すぐに改善案を出せるような機転の利く人は何かと頼りになりますよね。融通が利いて臨機応変に対応できる人になるにはどうしたらいいのでしょうか? この記事では、心理カウンセラー・高見綾さんに、機転が利く人の特徴や機転を利かせる方法について解説してもらいました。
高見綾(心理カウンセラー)
機転が利く人は臨機応変に対応して、トラブルなどのピンチをチャンスに変えていくことができるとされています。
まわりからの信頼も厚いため、職場にいる機転が利く人を見て、「仕事ができていいな」「私もそうなりたいな」と思う人もいるでしょう。
今回は、心理カウンセラー・高見綾が、機転が利く人はどんな特徴があるのかを見ていき、機転が利く人になるための方法もご紹介します。
あなたの職場にも「機転が利くな」と思う人、いませんか?
機転が利くとは、その状況に応じて素早く適切な対応ができることをいいます。
マニュアル人間のように、言われたことだけをやるような人だったり、物事を深く考えていないような人だったりすると、イレギュラーなことが起こったときに咄嗟の対応ができないものです。
たとえば、プロジェクトの進行状況を上司に報告したところ、「じゃあ、部品の卸売価格を100円上げたら採算はどうなる?」と聞かれたとします。
その上司は、条件を変えたいろんなパターンを質問してくる傾向がある人でした。
機転が利く人はそういったことをちゃんと把握していて、もしかしたら聞かれるかもしれないからと事前に用意していた資料を見せて質問に答えることができます。
上司から見ても、この部下は「1聞いたら10用意してくる」と感じれば、その熱心な仕事ぶりに信頼を置いてくれるでしょう。
このように機転が利く人は、相手のことを考えたうえで行動することができる人です。
社会で生き抜くための「頭のよさ」を持っているといえるので、職場では重宝される存在になります。
機転が利く人の特徴
臨機応変な対応ができると、どこでも頼りにされる人材になれますよね。
機転が利く人はどういった特徴があるのか、代表的なものを5つ挙げていきます。
(1)全体を見渡して観察できる
自分だけではなくまわりのことも観察しており、常に全体を見渡すことができる力を持っています。
全体の中における自分の役割も理解しているため、どんな状況にも臨機応変に対応することができるのがポイント。
観察力もあるので、ちょっとした表情や声色の変化などにもすぐに気づきます。
目線や会話の内容などから、人と人との関係性も把握していけるので、人の気持ちにも敏感です。
(2)人間関係を築くのが上手
機転が利く人はコミュニケーション上手です。
相手を思いやる心があり、普段から相手はどういうことをすると喜ぶのかを考えているもの。
相手の性格や特徴なども把握しているので、イレギュラーなことが発生したときでも、相手を思いやった行動をすることができます。
(3)物事を柔軟に考えられる
マニュアル通りではなく、物事を幅広く捉えて柔軟に考えることができます。
自分の考え方以外にも、ほかの人の考え方などからも学ぼうとする姿勢を持っていることが特徴。
イレギュラーなことが起きると、その都度どう対応したらいいかを考えて、自分の中にある対応マニュアルを更新していきます。