一方、爪甲の付け根にあるホクロが原因で起こる場合や、内科の病気が原因の場合もあります。また、悪性黒色腫の場合もあります(その場合には早期発見が重要です)。
■爪が薄く白っぽくなり、薄く柔らかい
<卵殻爪(らんかくそう)・爪甲軟化症>マニキュアなどの外因のほか、内臓疾患やダイエットなどによる栄養不足が原因と考えられます。
■爪に噛み跡がつき、ぎざぎざしている
<咬爪症(こうそうしょう)>ストレスや精神不安によるものが原因と考えられることが多いです。爪へのダメージの元にもなりますので、噛まないように気をつけましょう。
■爪に割れるような縦の線が入っている
<爪縦裂症(そうじゅうれつしょう)>外部からの圧迫や遺伝、皮膚疾患が原因のことが多いですが、年齢的な変化から来る場合もあります。
■ネイルプレートが小さくなり、剥がれそう
<爪甲萎縮症(そうこういしゅくしょう)>ネイルプレートがもろく小さくなり、剥がれる症状です。皮膚疾患や内臓疾患が原因です。
■爪が白っぽく変色、厚くもろい
<爪白癬症(つめはくせんしょう)>いわゆる爪の水虫です。原因となる真菌のエサは爪の主成分となるケラチン。放っておくとどんどん進行します。内服剤と塗り薬で完治しますので、もしかして ……と思ったら早めに受診しましょう。
■爪が大きく、指先を覆うような状態
<ばちヅメ>ネイルプレートが異常に大きく、丸く盛り上がって指の先端を覆うような形になっているのが特徴。内部疾患によるものが多いです。肺気腫、気管支炎、拡張症、肺線維症など慢性の肺の病気に続いて起こるケースや、肺ガンなどの重い病気の可能性もあります。
気になる爪の状態
■爪の表面に白い点々がある
<爪白斑(そうはくはん)>爪を形成するときにたまたまできたもので、特に大した異常ではありません。爪が生え変わると自然になくなります。
■爪の表面が緑色っぽい
<グリーンネイル>ジェルネイルやスカルプチュアなどの人工爪をつけている女性に見られる症状です。緑膿菌の増殖が原因で、爪が緑色に変色してしまった状態です。
■爪に縦線が入っている
爪も皮膚と同じように、年をとるにつれてシワが入るようになってきます。縦線はそういった年齢による影響で、誰にでも見られるもの。バッファー等を使って軽く磨くと、目立ちにくくなりますよ。
■爪に横線が入っている
<爪甲横溝>縦線の場合年齢に関係するものですが、横線の場合は異なります。横線は外傷や爪周辺の湿疹などの局所的要因、または体の不調が原因として考えられています。爪の成長とともに先端に移動します。
手にあまり強い刺激を与えないようにしましょう。家事等で水を使った後、油分補給をしながらマッサージをするのもいい予防方法です。
■ネイルプレートが反ってスプーンのような状態
<匙状爪(さじじょうそう)>爪が反り返って中央がへこんだままスプーンのような曲線を描いて伸びている状態。乳幼児の場合、一時的に生理的変化として見られることがあります。鉄の欠乏による重い貧血や胃の切除術後、甲状腺疾患などで見られます。病気以外では、指先に力を入れることが多い場合に同じ症状が見られます。
■爪がところどころ赤い