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悪い男はワガママで「尽くす女」を作りあげる

幸せな恋愛をするためには「悪い男に捕まらないこと」が一番大事。この連載では、浅田さん@令和の魔法使いが、悪い男たちの恋愛手口を紹介します。

お嬢さん。

幸せな恋愛をゲットするための、たったひとつの冴えたやり方をご存じでしょうか?

それは「悪い男に捕まらない」こと。

いいですか?

この世には、貴女の心と身体を奪おうとする獣や悪魔がたくさんいます──いま、この画面を見ながら想像したよりもずっと。本連載では、そんな「悪い男」の手口を紹介していきます。

それをどうか心の中にファイルしてください。危ない色のファイルですが、いつか役に立つときがくるはずですから。

本日の恋愛ブラックファイル

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「ちょ、駅まで迎えにきてよ」
「ここ奢ってくんない?」
「俺が会おうって言ってるでしょ?」

わかりますか?

このワガママを押し通す感じ。

なんやかんや言うことを聞かせてくる感じ。

「まあ、それくらいやるけど……」
「私、すごく必要とされてる! 私がいないとダメなんだろうな」
「本当にダメな男なんだから」

貴女の反応はさまざまでしょう。ため息をついて車を出すこともあれば、逆に母性本能をくすぐられて笑顔で奢ってあげることもあるでしょう。

なんだかんだ相手のために尽くすのは悪い気もしません。

女が尽くして当たり前──という顔をされることもあるでしょう。しかし、そんなときも心の底では感謝してくれているはず、なんて。

だって、こんなに尽くしてるんだから。

だから大切に思われているに違いない。彼にとって、私は、かけがえのない存在。そう考えるとドキドキする。嬉しくなる。もっと彼のために尽くしたくなる。いろいろ応援したくなってしまう。きっと、それが私の役割だから──。

ダウト!

お嬢さん。それが悪い男のブラック恋愛術なのですよ。

よろしいですか?

悪い男ほど、上手にワガママを押し通すのです。少しずつ尽くさせるわけです。それも骨の奥まで貴女を“尽くす女”にするために。

この手口を使う悪い男のタイプ

ズバリ「ワガママ尽くさせ系男子」です。

このタイプは上下関係に敏感です。動物のように「敵か味方か?」「言うことを聞かせられるか聞かせられないか?」で相手を判断します。マウントをとりたがる男性ですね。

本心からワガママを言ってのけるタイプもいますし、計算でワガママを押しつけてくるタイプもいます。共通するのは「貴女から尽くす」ようにしむけること。

たとえば「なんかご飯作ってよ」と駄々をこねようが、「あ、ビール頼んでくれる?」と、あえて細かな要求を重ねようが、最終的には、貴女が彼のために動くことになるわけです。

そして逃げられなくする。

相手のために尽くすのは気持ちいいでしょう。お願いされるのも、命令されるのも、ゾクゾクするでしょう。刺激的で離れられない気がしますよね。

しかし、その正体は、貴女を“尽くす女”に仕立てあげようとする悪い男なのです。

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