プレートに名前やメッセージを刻む
続いてはプレートに、複数の文字を打っていくそう。専用の「ブレスレットガイド」と呼ばれる目盛付きのシールを使って、まっすぐ均等に打ち付けていきます。
上下のズレも防ぐことができて、文字間隔の目安もわかりやすいので便利で助かりました。これがあれば、刻印に慣れていない人でも作業ができそうですね。
ボルドーとネイビーのレザーに映える、真鍮のプレート。伝えたいメッセージを刻めば、女性へのギフトにぴったりなバングルが完成。
さらに、普段から制作されているキーケースにもプレートを。
落ち着いたカラーと遊び心のあるデザインのマッチが魅力的なAmber Factoryさんの作品。「Juniper」のフォントとの相性も良く、刻印が「そっと添えられたあしらい」ではなく、しっかりアクセントとなるよう作品を仕上げてくださいました。
レザーに文字やデザインを刻む
せっかくなので、金属だけではなくレザーにも刻印を試していただくことに。
細く切り出して処理をしたレザーに、文字を打ち込んでいただきます。
レザー専用のものと比べて彫りの深さが浅いためややコツは必要そうですが、金属のためにつくられた道具ですから、強度が高くて、非常に繊細な表現ができますね。きれいな陰影を出せる力加減を掴むことができれば、レザーの刻印にも便利に使用できると思います。
見事にひと文字ひと文字を刻んで、レザーのブレスレットを仕上げていきます。
長さの短いものは、ロウ引きした糸で縫い合わせてリングへと仕上げます。
レザーにも転用できる、という発見がありましたね。
深く打ちすぎると素材自体が歪んでしまうので注意が必要ですが、素材を見極めながら打ち込んでいけば、消耗品として使用することの多い革専用の刻印ツールよりも、永く使えて使い勝手がいいかもしれませんね。文字だけでなく、デザインスタンプを使えば革に絵柄を入れることができたのも、とてもおもしろい体験でした。
シックな印象が強いレザー刻印ですが、ステッチと組み合わせれば、どこかポップで可愛げのある風合いに。金属パーツとの組み合わせだけでなく、レザーそのものへの刻印で、さらに幅広いデザインを実現することができました。
手がける作品の幅が広がる
使われてみていかがでしたか?
これまで制作していた作品に掛け合わせたものも含めて、かなりの数の作品づくりを試すことができて貴重な体験でしたね。レザー刻印には慣れていましたが、スタンプが素材に当たっている箇所が見えづらい分、「金属に刻印する」というのはややコツが必要だ、ということも実感しました。しかし、その点をガイドのシールが補ってくれるので、素晴らしい補助品だと思います。レザーだけでなく金属に刻印することで、名入れ作品の幅がまた広がります。