新型コロナウイルスの騒動に端を発するトイレットペーパーの買い占め問題。製造会社に話を聞いてみると、「供給不足」は完全にデマであることが分かった。
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しらべぇでも既報のとおり、国内のスーパーや薬局にてトイレットペーパーの買い占め騒動が発生。
「トイレットペーパーの供給が不足する」という情報に不安を感じた客の行動と見られるが、しらべぇ編集部が製紙会社に確認したところ、供給不足は「完全にデマ」とのことだ。
■トイレットペーパーの製造
しらべぇ編集部では都内近郊に本社を構える製紙会社に取材を行ない、トイレットペーパーの供給に関する話を聞いた。スーパーや薬局の現状を話題に挙げたところ、すぐさま「供給不足はデマです」「なくなるなんてあり得ません」という回答が。
どうやらその答えはトイレットペーパー生産の「内訳」に答えがあるようだ。
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■トイレットペーパーの自給率
担当者は、「マスクの材料に紙が回される」「中国から原材料が輸入できなくなる」といったデマ情報が各地に出回り、今回のトイレットペーパー買い占め騒動が起こったと予想。
しかし「マスクとトイレットペーパーの材料は異なる」「日本国内に流通しているトイレットペーパーの98%は国内生産で賄っている」ため、トイレットペーパーの供給が停止することは「99%あり得ない」と断言していた。
■供給不足が起こるとしたら…
しかしこのまま買い占め騒動が続けば、高い自給率を誇るトイレットペーパーの供給にも影響が出てくるのではないか。不安に感じたしらべぇ編集部が質問を重ねると…
担当者:まずあり得ないと思います。マスクと違ってトイレットペーパーはかさばる商品で、買い占める側が保有する量には限度があります。そのため供給バランスを破綻させるほどの買い占めは、現実的ではありません。
やはり、トイレットペーパーの供給がストップしてしまう恐れはほとんどない模様。消費者が過敏になってしまう気持ちも分かるが、買い占め行為が横行すると新たな問題が発生してしまうリスクを忘れてはならないだろう。
(文/しらべぇ編集部・秋山 はじめ)