しとしと降る雨音をBGMに、お家のなかで過ごしているとなぜだか心が落ち着きませんか。ちょっと憂鬱だな、なんて思わずにせっかくならお家時間を充実させたいですね。今回は落ち着いた雰囲気を漂わせる雨の日だからこそ楽しみたい「住まいと心を整える」アイデアをご紹介します。
「雨の日」だからこそ、充実した時間を
雨音に包まれお家で過ごす時間、いつもより落ち着くなと感じる方は多いのではないでしょうか。筆者も外に出られない分、自分の内側、お家の中により気持ちが向くと感じています。
そんな雨の日を住まいや心を整える時間に充てれば、晴れの日よりもむしろ心地よく充実したひとときを過ごせるかもしれません。今回ご紹介するのは、決して特別なことをするのではなく「ありふれた日常」のなかにあるアイデア。でも改めて意識することで、大切なことに気づいたり日常を見直せたり。もしかすると新しい発見があるかもしれません。
雨の日だからこそ丁寧に。「住まいと心を整える」アイデア
「住まいを整える」というと、大変そうだと身構えてしまいがち。片付けや掃除は、窓を開け放って換気もしやすい「晴れの日」がはかどるイメージですが、雨の日だからこそ丁寧にできる整え方もあるのです。きっと、自分の身の回りのモノに目を向ける良いチャンスになることでしょう。
1:丁寧に手で触れて。「家具」の拭き掃除
普段は掃除機で手早く済ませてしまう掃除を、雨の日は「拭き掃除」に切り替えてみませんか。床全体をやろうとすると、面積も広くとても大変。
でも、「家具ひとつ」だったらどうでしょう。お気に入りの家具を自分の手で触れながら、美しくしていくと、より愛着が湧いてくるはずです。全ての家具が難しいなら、「普段よく目にする家具」を中心に拭き掃除すると良いでしょう。
たとえば木製家具は、知らず知らずのうちにホコリや手垢などで汚れが付いてしまいます。ですが、湿気や水気に弱い木製は、水拭きを避けるのが無難。ホコリを軽く払ってから柔らかい布で乾拭きします。特に無垢材や無塗装の木製家具は水が染み込みやすいので、水気に注意しましょう。
家具がすっきりとしたら、周りに漂わせる香りにもこだわってみてください。アロマオイルなどを使って自分が心地良いと感じる香りで満たせば、幸せな気分になれるはずです。
2:目に入る場所を中心に。小さな「模様替え」
雨の日は、お家の中に目が向くもの。より心地よく過ごしたいなら、心がときめくような「小さな模様替え」をしてみませんか。すっきりとした空間がお好みの方も、ふと目に留まると微笑んでしまうような場所があれば、お家がもっと好きになるはずです。
季節感や好みのテイストを意識しながらがお気に入りの本や雑貨をディスプレイしたり、キッチン雑貨を使いやすい配置に変えてみたり。ディスプレイに迷ったら、以下の手順で飾ってみてください。
1.飾るテーマを決める
2.飾るモノを厳選して集める
3.使う色は、インテリアになじむ3色以内を目安に
4.モノを配置するときに「三角形」になるよう意識して飾ると、整った印象に
5.あれば観葉植物を添える
この時、大掛かりなことをしないのが雨の日ルール。棚上だけ、キッチンカウンターだけ、など小さくやれば負担なく模様替えを楽しめるはずです。
3:好きな本や映像世界で非日常へ
時間に追われていると、ゆっくりと読書をすることから遠ざかってしまうのでは。ずっと開けずにいた好みの本を開けば、心が満たされていくのを感じられるはずです。また映画の世界にトリップするのも素敵。物語の世界にどっぷりと浸るひとときは、しばし非日常を感じられ心もリセットできそう。ひととき現実を忘れて、時間や空間を越えて楽しめるファンタジー作品などがおすすめです。
香りの良い紅茶やハーブティー、丁寧にドリップして淹れたコーヒーなど、いつもより少し丁寧に用意した飲み物や、体を預けられるハイバック(背もたれが高い)チェアなどを用意して、雨音をBGMにゆったりと楽しんでみてはいかがでしょうか。
しとしと雨音を聴きながら。心地よい空間づくりを
心地よい雨音を聴きながら、住まいと心を整えれば「雨の日も悪くないな」と思えそうですね。住まいや自分をいたわる気持ちが、きっと素敵な日々を運んできてくれるはずです。あなたもぜひ、雨の日を心豊かに過ごしてみませんか。
photo / Shutterstock
<監修・記事執筆>
伊野 奈緒美
リフォームスタイリスト3級
カラーコーディネーター2級
文部科学省後援 リビングスタイリスト2級 取得