『ZARA』の店内を眺めると、新型コロナウイルスの対策が目に入る。ブランドの雰囲気と見事に調和しており…。
新型コロナウイルスの対策に頭を悩ませている接客業。人同士が接するという業務形態ゆえに、どれだけ対策を講じても「敏感になりすぎる」ということはないだろう。
■多くのショップでは…
アパレルショップを利用する上で「買うものが元々決まっている」というタイプの人もいるかと思うが、気になる商品を見比べたり試着をしたり、のんびりショッピングを楽しみたい人も多いはず。
しかし昨今では新型コロナの影響を鑑み、商品に触れることそのものに抵抗を覚える人は少なくないだろう。多くのアパレルショップでは入店時に手の消毒を呼びかけるなどの対策をとり、感染拡大のリスクを抑えようと努力している。
関連記事:『ユニクロ』の店内から姿を消したモノ 店側の英断に称賛集まる
■ZARAの「溶け込み具合」がスゴい
スペインを代表するブランド「ZARA」(ザラ)はファストファッションの雄として、ここ日本でも確固たる地位を気づいた存在。
記者が都内近郊のザラを訪れると、その店舗では新型コロナ対策の「呼びかけ」がごく自然に行なわれていたのだ。
同店では商品をハンガーにかけての陳列をメインにしており、各エリアのハンガーラックに「商品の種類」と「値段」を表記。しかしよくよく見ると、一部のハンガーラックには商品の情報でなく、「ソーシャルディスタンス」「PLEASE,KEEP DISTANCE」というメッセージが書かれていたのだ。
■ブランドの雰囲気を損なわない
楽しいショッピングに夢中になっていると、ついソーシャルディスタンスの確保が疎かになってしまう人もいるだろう。買い物の最中は魅力的なアイテムに目が吸い寄せられ、店内の注意書きもなかなか目に入りづらいもの。
とはいえ、そういった注意書きを目立つ表記にしてしまうと、店内やブランドの雰囲気を損ねてしまう恐れも。しかしザラでは悩ましいポイントをスタイリッシュに解決している。
白を基調とした内装に調和するだけでなく、買い物中のユーザーの目につきやすいポジションに、必要且つシンプルなメッセージを設置しているのも「さすが」と言うべきだろう。
関連記事:『IPPONグランプリ』ソーシャルディスタンス守った番組ロゴに注目集まる
■気に入っているブランドは…
ちなみに以前、しらべぇ編集部では全国10〜60代の男女1,732名を対象とし、「ファッションブランド」に関する調査を実施している。
調査の結果、全体の3割近くが「お気に入りのファッションブランドがある」と回答しており、若年層の女性ほどブランドにこだわりを持っていることが判明した。
どうやらザラがスタイリッシュなのはアイテムのデザインだけでなく、新型コロナ対策も同様のようだ。
(取材・文/しらべぇ編集部・秋山 はじめ)
【調査概要】
方法:インターネットリサーチ「Qzoo」
調査期間:2019年3月22日~2019年3月27日
対象:全国10代~60代の男女1732名 (有効回答数)