こんにちは。和菓子女子のせせなおこです。「ついつい食べたくなってしまうような、おいしくてかわいい和菓子」をご紹介するこの連載。第24回目は、京はやしやさんの「抹茶葛ねり」を紹介します。
こんにちは。和菓子女子のせせなおこです。「ついつい食べたくなってしまうような、おいしくてかわいい和菓子」をご紹介するこの連載。第24回目は、京はやしやさんの「抹茶葛ねり」を紹介します。
京はやしやは、1753年に創業したお茶屋さん。手軽にお茶文化を楽しんでもらえるよう、インスタントティーや缶詰茶など歴史と伝統を守りつつ、その時代にあった文化をつくっているお店です。
今ではよく見かける抹茶を使ったスイーツですが、なんと抹茶パフェを生み出したのは京はやしや。「お茶は飲むだけでなく、茶葉そのものを食すことで、茶葉に含まれる豊富な栄養を摂取できる」という先代からの考えを受け継ぎ、お茶席でしか振る舞われることのなかった抹茶をスイーツに使用した先駆け的存在なのです。
今回紹介する「抹茶葛ねり」も、抹茶の味わいを存分に楽しめる一品となっています。
ギフトにもぴったりな、涼しげな竹籠
抹茶葛ねりは涼しげな竹籠に入っているのが特徴。暑さが増してくるこれからの季節にぴったりです。お菓子を食べた後は何を入れようかな、とウキウキしてしまいます(自宅用で楽しみたい、という方には簡易箱での購入も可能です)。
蓋を開くと行儀よく並ぶ葛ねり。とても涼しげな姿が印象的です。
そして、一つ一つ小包装になっているのもポイント。ビニール袋からそっと、優しく取り出すと、笹のいい香りが広がります。
まさに「抹茶を食べる」お菓子
笹をゆっくり開くと出てくるのは緑鮮やかな葛ねり。その美しさは「うわぁ…」と、思わず声が漏れてしまうほど。
抹茶葛ねりに使用されている抹茶は、お茶席用の抹茶。高級品であること、そして鮮やかな緑を出すことが難しいため、お菓子作りにはめったに使用されません。一番茶の瑞々しい若葉だけを摘み取った、渋みとうまみのバランスが絶妙な抹茶なんだそう。一口サイズにきると、その柔らかさにびっくり。口に運ぶまでに落ちないように気をつけて……!
ねっとりとした独特の食感は職人さんが繊細な火加減で丁寧に練り上げることで生まれるんだとか。生クリームと和三盆が使われていて、抹茶の旨味を残しつつ、苦味はまろやかに感じることができます。
思っていたよりもサイズが大きく、ボリューミーなので、1個食べると大満足。さっぱりと濃いめのアイスコーヒーと合わせるのもおすすめです。