今年は、マスク着用と暑さ慣れしていない体で熱中症リスクが高まるといわれています。
今年は、マスク着用と暑さ慣れしていない体で熱中症リスクが高まるといわれています。
日本コカ・コーラは、公益財団法人日本学校保健会と共同で全国の幼稚園や学校等を対象に調査を実施。学校での「熱中症対策」を明らかにするとともに、専門家に望ましい熱中症対策を聞き、レポートしています。
「他の飲料と比べてとても回復が早かった」
調査レポートは、2020年7月20日に発表されました。(※)
それによると、9割以上の学校現場では、暑さが本格化する前の「5・6月から熱中症対策をスタート」しており、具体的に行っている対策としては、「ほけんだよりの配布」(97.8%)、「ポスターの掲示」(91.9%)といった情報提供活動が多い中、「水分補給タイムの導入」(42.3%)を行っている学校もありました。
大人からすると水分補給は水やお茶、と思いがちですが、今の学校が推奨する飲料は1位「スポーツドリンク」(54.3%)。2位は「麦茶」(52.7%)、次いで「水」(41.0%)です。
理由としては、
「実際に熱中症にかかりスポーツドリンクを飲んだ際、他の飲料と比べてとても回復が早かったため」(高校/千葉県)
「塩分や電解質が含まれるため」(小学校/三重県)
「水だけでは体内のバランスを保てないため」(小学校/広島県)
「運動量が多いとスポーツドリンクが必要」(中学校/山形県)
など、実体験を含めた回答があがっています。
たしかにスポーツドリンク(アクエリアスを例に編集部調べ)には水分、ミネラル、アミノ酸、クエン酸など、さまざまな栄養素が含まれていました。
帝京大学医学部付属病院 高度救命救急センター長の三宅康史教授も、熱中症対策に「スポーツドリンクは効果的」と話します。
「活動性の高い学校生活では、スポーツなどで大量のエネルギーを消費し汗をかきます。スポーツドリンクなら水分補給はもちろん、塩分(ナトリウム)やカリウムなどのミネラルや、糖質の補充にも効果的です」
もちろん気を付けるべきは子供だけではありません。大人も今年は特に熱中症対策に気を配る必要があります。
「今年は外出自粛の影響で、身体が上手に汗をかく準備ができていない人が多くいると考えられます。また、マスク着用で呼吸が苦しくなったり、体温が上昇しやすいので、3密を避けてマスクを外せるタイミングを作ったり、早めの休憩・こまめな水分補給を心がけましょう。外出時は無理をせず、余裕をもって行動しましょう」(三宅教授)
上手に水分補給しながら余裕ある行動が重要なのですね。
(※)調査概要:2020年4月27日~6月15日、全国の幼稚園、小・中・高等学校、養護学校、特別支援学校、盲学校、ろう学校の合計1623校に対しFAXで調査
* 記事内容は公開当時の情報に基づくものです。