では、彼を演出する際に気をつけたことはありましたか?
監督 アマチュアというのは、撮影に慣れていないので、肉体に大変なのはもちろん、役柄に入り込んでしまうとうまく抜け出せなくなってしまって精神的にもつらくなってしまうことがあるの。だから、私たちはとても注意深く彼を扱うようにしていたわ。
本作では同じ夢を見る2人が描かれていますが、他人と無意識に繋がった経験が監督にもありますか?
監督 私自身はそういう経験はないけれど、ほかの人から聞いた話によると、同じように潜在意識でつながったことがあるというのは聞いたことがあったわ。ちなみに、今回撮影をしていたときに制作部の男の子が脚本を読みながら顔色が青くなったので聞いてみたら、「僕にもこの経験があるんだ」と言っていたことがあって驚いたわね。
脳が他人とコネクトするということについてはいま研究中のようだけど、人の夢を覗くことはもしかしたらいつか可能になるかもしれないわね。私が脚本にこの要素を入れたのは、この男女が恋に落ちるには何か力強い作用が必要になるだろうと思ったからなのよ。
それでは最後に、ananwebを読んでいる女性へ向けて伝えたい思いをメッセージとしてお願いします!
監督 まずは恐れずに思い切ってやってみるということね。もしかしたら、人にばかにされるかもしれないし、傷つけられるかもしれないけれど、ときには心の殻に閉じこもるよりも苦悩するほうがいい場合もあるのよ。だから、「何があっても、自分の人生を思いっきり生きてください」ということを言いたいわね。
生きるうえでの痛みと人の温もりを感じる!
つい忘れがちな優しさやピュアな気持ちが心にも体にも染み渡る本作。人生では思い通りにいかないことのほうが多いけれど、まっすぐに誰かを思う気持ちを持ち続けていれば、きっと新たな道が開けるのだと感じられるはず。
胸がざわめく予告編はこちら!
作品情報
『心と体と』
4月14日(土)より新宿シネマカリテ、池袋シネマ・ロサほか全国順次公開
配給:サンリス
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