ほかではあまり見ない模様と素敵な色合いのアクセサリーを見つけました。それは、版画工房で働く作家さんのブランド「paper piece press（ペパピプ）」のもの。銅版画から作られていて、額縁のような木枠がついているのもポイントです。アート作品を身に着けられるようなアクセサリーをご紹介します。
銅版画と木を組み合わせたアクセサリー
銅版画とは、銅の板を彫ったり傷つけたりして溝を作り、そこにインクを詰めて紙に刷っていくもの。「paper piece press（ペパピプ）」は、1人の作家さんが、そうして制作した銅版画を木枠に貼り付けてアクセサリーに仕立てています。大学卒業後に就職した版画工房で出会った銅版画のおもしろさを、アクセサリーを通してたくさんの人に伝えられたらという思いで始めたそうです。
日常や旅先で触れた風景をモチーフにした作品は、モダンでクールな印象のものから、懐かしく可愛らしい雰囲気のものまでざまざま。どれも独特の模様や複雑な色のグラデーションが素敵です。また特徴的なのは、その銅版画を木枠で縁取っていること。絵の額縁から着想を得たというそのアクセサリーは、まさにアート作品をそのまま身に着けているようです。
いくつもの工程を経て作られるアクセサリー
この少し変わったアクセサリーがどのように作られるのか、気になりませんか？それにはいくつもの工程があります。
まず、デザインの図案を考えます。図案ができたら、それを紙に刷るための版を作る作業に入ります。写真左のように、細い線画の部分は「エッチング」、背景の濃淡は「アクアチント」という別々の技法を使い分け、細かな模様ができる溝を作っていくのだそう。そこにインクを詰め、ポストカードほどの大きさの紙に刷ります。
次に、木枠をレーザーカッターという機械で切り出し、表面を一つひとつ丁寧にヤスリがけします。その木枠に収まるよう、刷り上った銅版画をカッターで切り分けたら、それを木枠にはめ込み圧着します。最後に防水（生活防水）と補強のために、ニスを全体に塗り、乾いたらアクセサリーの金具を付けて完成です。
星空を閉じ込めたようなピアス・イヤリング
それではいくつかの作品をご紹介していきます。
ひとつめは、旅行先の北海道・富良野で眺めた夜空がイメージという「星空のピアス・イヤリング」です。木枠があることで、窓から見上げた星空の光景を閉じ込めたかのような幻想的な雰囲気になっています。
カラーは2色の展開で、明るい色の服に合わせればアクセントになりそうなBlueと、モノトーンや濃い色の服と馴染ませるとシックに決まりそうなBlack。存在感があるのでカジュアルなパーティーシーンにもおすすめです。
星空のピアス Blue・Black 各4,320円（税込）
モダンな雰囲気の鉱石のラペルピン
続いて、博物館で見たさまざまな色や形の鉱石の表情から着想を得たという「銅版画と木のラペルピン」。色の濃淡で、鉱石のカケラがキラキラと光を放っている姿が表現されています。幾何学的な模様がモダンで大人っぽいデザインです。シンプルな服につければ、華やかさを添えてくれそう。鮮やかなオレンジやレッド、クールなブルー・グリーン・ブラックといったカラーバリエーションも豊富です。さらに大きなサイズのブローチもあるので、お好みのものを選んでくださいね。
銅版画と木のラペルピン ＜鉱石＞ 各2,590円（税込）
思い出深い自然の光景が表現されたブローチ
どこか懐かしく感じられる、美しい自然が描かれたブローチもあります。写真左は、初めての海外旅行のクロアチアで見たというアドリア海がモデルの「海のブローチ」。小さなアクセサリーから、今にも波の音が聞こえてきそうです。
写真右は、作家さんが幼い頃から慣れ親しんだ長野へ向かう道中に見える山々を描いたという「山並みのブローチ」。3色のカラーに、季節や時間帯で表情が変わる山の光景が感じられます。どれもさわやかな色合いで、春夏の時期にぴったりです。
海のブローチ／山並みブローチ ミドリ・キイロ・ソライロ 各2,590円（税込）
paper piece pressのアクセサリーは、銅版画を切り分けて作られているため、ひとつとして同じものはない貴重なものです。オンラインショップには、ご紹介した以外にもさまざまなデザインのアクセサリーがあるので、気になる方はぜひチェックしてみてくださいね。
この夏は、銅版画から一つひとつ手作りされる、アート作品のようなアクセサリーを身に着けてみてはいかがですか？
photo / paper piece press
paper piece press
