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「俳優とは付き合うな」鬼才アルベール・セラが女子に忠告するワケは?

となると、結婚相手にいい職業は何だと思いますか?

監督 僕はジャーナリストがすごく好きだから、ジャーナリストをオススメしたいね。というのも、彼らは僕の知らない話とか、ときには公表できないできないような情報を持っているので、一緒にいておもしろいんだ。

でも、もっといいのは純粋な作家かもしれないな。彼らは本当に賢くて、知的な存在だから。ただし、作家のそばにいるというのも難しいことだよね。そういう意味では、自由人ではなくて、お金もある実業家がいいかもしれないけど、退屈なんじゃないかな……。まあ、すべてを兼ね備えている完璧な人を見つけるのは、大変なことだよね(笑)。

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確かに完璧な人というのはなかなか難しいですが、監督からの忠告、しっかりと受け止めたいと思います(笑)。

話を戻しますが、何に対してもエネルギッシュな監督にとってクリエイティブの源になっているものとは?

監督 僕はこの世界をよりよいカタチで保存したいと思っているんだけど、たとえば、因習的な映画産業のシステムに対して、戦おうという気持ちがあるんだ。つまり、大量に動員できる映画ばかりを作って、人々の好みを悪いほうに変えてしまおうとしている人たちに対してだよ。なぜなら、動員のことしか考えていないのに、さもその作品の質がいいものだと観客に思わせて、操作しているように見えるからなんだ。

そういう状況には自然と憎しみが湧いてきて、それと戦いたいと思うことが、僕の原動力でありエネルギー。人々はいまのメディアによって目をくもらされてしまっているから、その目を開かせなければいけないとも感じるし、そういう意味でも、芸術や作家主義の映画を擁護することはとても重要なことなんだと思っているよ。

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それでは最後に、これから観る方に向けてメッセージをお願いします!

監督 『ルイ14世の死』は僕の作品のなかでも、動員数という点でもっとも成功を収めた作品なので、日本の観客にとっては私を知ってもらういい導入になるんじゃないかな。顔の表情だけで、複雑な感動を伝えることができる素晴らしい俳優の神秘的な演技も見れるし、僕の周りでは、この映画を観て好きでないと言った人はいないので、みなさんもきっと好きになってくれると思っているよ。

僕は他人に対して絶対的な信頼を寄せることをしない人間なので、友人であっても、自分と趣味の合う人であっても、彼らの好みに対してはいつも警戒心を持っていて、つねに自分の目で判断するようにしているんだ。だから、観客のみなさんにもぜひご自分の目でどう思うかを判断してもらいたいね。

セラ監督しか描けなかった視点を共有する!

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ルイ14世のことを知っている人も知らない人も、死にゆく王のリアルな姿に、ひきこまれてしまうはず。どこを切り取っても絵画のような美しさのある映像とともに、セラ監督の世界観にどっぷりと浸ってみては?

心をかき乱す予告編はこちら!

作品情報

『ルイ14世の死』
シアター・イメージフォーラム、6月2日(土)より第七藝術劇場ほか全国順次公開中
配給:ムヴィオラ
Copyright ©CAPRICCI FILMS,ROSA FILMES,ANDERCRAUN FILMS,BOBI LUX 2016

http://www.moviola.jp/louis14/
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