日本ビューティーフード協会代表理事の鈴木梨沙です。しっかり寝ているのに疲れが取れない…こんな悩みを抱えている人は多いのではないでしょうか?疲れが取れない原因は睡眠の質のほかに足りない栄養を補えていないことが挙げられます。そこで、今回は疲労回復に効果的な食材をご紹介いたします。
疲れが取れにくい方は、〇〇の栄養素が不足している可能性が大!?
私のところにカウンセリングにくる方の9割以上の方は、体の不調に関して答えていただく項目の中で、「疲れやすい」「だるい」「眠い」という項目欄にチェックがついている方が多く見られます。
こんな方は、もしかすると「ビタミンB1」が不足していることが原因かもしれません。
ビタミンB1は栄養ドリンクや疲労回復サプリなど、疲れを取る効果を売りにした商品には必ず入っている栄養素で、そのくらい疲労回復には必須のものなのです。
では、なぜビタミンB1を摂取することは疲労回復に繋がるのでしょうか?
ビタミンB1は体内の糖質とたんぱく質の代謝に関わっており、特に糖をエネルギーに変えるときに必要な栄養素なのです。そのため、炭水化物などの糖質を摂るときにビタミンB1も一緒に摂ることでエネルギーがつくられ、それが疲労回復に繋がります。
逆にビタミンB1が不足すると乳酸が溜まり、疲労感だけでなく吐き気や血圧低下を招きます。
乳酸を溜めないためにも、ビタミンB1は大切なのです。
疲労回復に効果的な食品はコレ!
ビタミンB1はどのような食品に多く含まれているのでしょうか。
ビタミンB1が豊富な食品は、以下の通りです。
<ビタミンB1が多く含まれる食品>
・豚肉(特にヒレ肉とモモ肉)
・うなぎ
・レバー
・ごま
・きな粉
・枝豆
・納豆
・大豆
・玄米
・ぬか漬け
とはいえ、疲れたからといってこれらの食品を大量に食べればいいというわけではありません。
ビタミンB1は一気に摂ってもまったく意味がないのです。
なぜなら、ビタミンB1は水溶性のビタミンで一度に大量に摂取しても一定量を超えると残りは尿として体外に排出されてしまいます。
ですから、疲労回復を最大化したいからといって「疲れているから豚の生姜焼きを2人前!」ではなく、ランチで生姜焼きを食べたなら、夕飯にもビタミンB1を含む枝豆や納豆を食べるというように分けてビタミンB1摂取することをおすすめします。
ただ気になるのは、ビタミンB1を含む食材の中で、豚肉やうなぎは確かにビタミンB1を多く含む食品ではあるのですが、脂質も多く含むため、逆に体を疲れさせてしまう点です。
また、うなぎを食べる際に、うな重にするとご飯が糖質、うなぎのタレにも砂糖の糖質が含まれているので、糖質のとりすぎにもなりかねません(うなぎを食べるなら、白焼きで食べるか、焼き鳥みたいに串で食べられるお店がおすすめ!)。
そのため、ビタミンB1の中でも、ごま、きな粉、枝豆、納豆、大豆、玄米、ぬか漬けなどを積極的に食べた方が、女性にとっては疲労回復効果が見込めるだけでなく、ダイエットや美肌にも嬉しい効果が期待できるのでおすすめです!
これらの食材を戦略的にちょこちょこ朝昼晩で食べることで、疲労回復を狙ってみてください!
エナジードリンクはかえって体を疲れさせる?!
「疲れを取りたいなら、わざわざ食事でビタミンB1を意識するより、ビタミンB1のたくさん入ったエナジードリンクを飲んだ方が早いのでは?」と思う方もいるのではないでしょうか。
朝から身体が重いとコンビニで栄養ドリンクを買ってから出社したり、夕方からもうひと頑張り!とエナジードリンクに手を伸ばしてみたり。
エナジードリンクには1本数百円のものから1000円を超えるものまでいろいろありますよね。
値段が高い方が効果があるような気がして…と奮発したり、それらを常飲している人には、悲しいお知らせがあります。
実は、エナジードリンクを飲むと逆に疲れてしまうのです。
理由は主に2つ。
1つ目の理由は、エナジードリンクは恐ろしいくらい大量の保存料、人工甘味料、カラメル色素、安定剤が入った、健康とはほど遠い栄養ドリンクであることがわかっています。
これらの入ったドリンクを飲んで、疲労回復ができるとは到底思えません。
2つ目の理由は、エナジードリンクを飲んで元気になったような気になるのは、実はカフェインが含まれているからに過ぎないということです。
カフェインには残念ながら根本的な疲労回復効果は期待できません。カフェインの覚醒作用によって一時的に元気になったような気がしているだけなのです。
ですから、カフェインの効果が切れれば、一気に疲れを感じることは容易に想像ができるでしょう。
エナジードリンクを飲むと「疲れた→エナジードリンクを飲む→より疲れる」という負の連鎖にはまってしまいますのでくれぐれもお気をつけください!