帰国後は経験を生かしホテルへ。
「平日勤務しながら、さらに食の勉強がしたくてフードアナリスト資格を取得。勤め先の許可を得て週末は認定講師として教えるうちに、より食の業界に踏み込んで仕事がしたくなりフードニュースメディアのライターに転向しました」
そこでプライベートに転機が。
「取材先の経営者の方から『結婚して家に入りレストランを手伝ってほしい』と言っていただいたんです。が、仕事を辞めたら生きることが楽しくなくなってしまい……」
婚約者との間で1年間だけとの約束で食に携わる仕事に復帰した。
「すぐ働ける場所をネットで探し見つけたのが料理教室運営企業。そこから私の広報人生が始まりました。取材対応からイベントの企画まで自由にやりたいことをやらせてもらいました。今まで点だと思っていた経験が一本の線でつながったのが広報の仕事。結果的に会社ではなく結婚をやめました」
その後、企業の経営体制の変革が働き方を見直すきっかけに。
「いくつか広報職のヘッドハンティングや業務委託の話をいただいて、独立の道が見えたとき『一人でやっていくのなら会社の設立を』と家族や先輩に助言され、会社設立を決心。社員は代表取締役の私一人です。働き方が自由になった分、結果がすべて。その緊張感にやりがいを感じます。私は仕事を自分でつくって自分でやるのが好きなんですよね。だから独立は私にとっていいことしかないです!」
Q.起業に必要なのは?
A1 手放す覚悟
A2 飛び込むメンタル
A3 情報編集力
独立を考えていたとき「何かを手放さないと何かは入ってこない」と先輩に助言をもらいました。会社員の待遇を手放し、起業して飛び込むことは何かを手に入れるチャンスだと思えて「手放してみよう」と素直に思えた自分がいました。変化の多い時代をスピード感をもって泳ぎ切る武器は情報です。
Q.何のために働いていますか?
A.生きることを楽しむため
Q.10年後の自分は?
A.広報の新しいメディアを創るなど時代に合わせたPRのあり方を形作りたい
変化の激しい時代で、広報の役割や求められるものも変わっていくはず。PRの必要性をよりPRするためにも、時代に合わせた広報とは何か? を発信する「広報」のための新しいメディアを創っていかないといけないと思っています。
アンケートは、2021年7月16日〜7月20日、BAILAメルマガ会員に対して実施。30〜39歳の100人が回答。
取材・原文/佐久間知子 構成/田畑紫陽子〈BAILA〉 ※BAILA2021年10月号掲載