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親が子どもに言いがちな、子どものやる気を損なう「2つのNG言葉」

子育て

「ダンシング掃除」や「MC型授業」などユニークな教育方法で子どもたちの「やる気」を引き出す”ぬまっち先生”こと、沼田晶弘先生。小学校の先生という垣根を越えて、今では多くのメディアやイベントで活躍されています。今回は小学生のお子さんを持つsaita世代に向けて、子どもの「やる気」を引き出す方法を取材したところ、意外な展開に!

子どもの「やる気」を損うあの言葉、言っていませんか?

これまで多くの親から、子どもの「やる気」の引き出し方について質問されてきたぬまっち先生。現役の小学校の先生で、子どものやる気を引き出すユニークな授業を行うぬまっち先生には、真っ先に教えてもらいたい内容です。
そこで、子どもの「やる気」の引き出し方について質問したところ、まずは親がつい使ってしまうNGワードについてお話をしていただきました。あなたもこの言葉をお子さんに使っていませんか?

子どもに優しくないNGワードは大人目線のあの言葉

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親がつい言いがちなその言葉とは「早くしなさい!」とのこと。ではこの言葉がどうしてよくないのか理由を伺いました。

「ついつい使ってしまう『早くしなさい』という言葉。ボクも使ってしまう気持ちはよくわかりますが、これは親目線の言葉ですよね。
たとえば、出かける時間が迫っているのにまだパジャマ姿の子どもがいるとします。とにかく急いで欲しい親御さんは『早くしなさい!』と急かしてしまいます。しかし、子どもにとっては、なぜ早くしないといけないのかわからなかったりします。

『早くしなさい』と言ってしまうのは仕方ないかもしれませんが、言ってしまったあとに、なぜ早くしないといけないのか、子どもがわかっているかを立ち止まって考えてみてください。

その言葉を発する前に子どもに説明をしておく必要があった、ということを覚えておいて欲しいのです。
『8時に家を出なくてはいけないからまずは着替えてね。そして、ご飯を食べる時間が〇分、歯を磨く時間が〇分必要でしょう? だから急がないと間に合わなくなるよ』と、なるべく具体的なことを伝える必要があります。
大人は簡単に時間を逆算し、見通しを立てることができますが、年齢によってはそこまで計算できない子もいます。ですから具体的に前もって説明するという作業が必要です」

もう一つの言葉とは?

教えてもいないことを叱っていませんか?

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さらにぬまっち先生からはもう一つのNGワードを教えてもらいました。

「『早くしなさい』と一緒で親御さんがよく使ってしまう言葉は、『なにやっているのー!』です。この言葉も頻繁に使ってしまう人が多いのではないでしょうか?
低年齢の子に限りますが、たとえば壁に絵を描いていたとします。当然親は『なにやってるのーっ!』と大声を張り上げるでしょう。しかし、子どもからしたら絵を描いているだけの話です。昨日は上手に描けたね! と褒めてくれたのに『なんで?』って思っているかもしれません。

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NGワードについて教えてくれるぬまっち先生。

そこで、壁に描いてしまったら簡単には消せないということ、絵を描くならば紙に描くということをきちんと教える必要があります。
他にも夜更かしをしてはなぜダメなのか、食事の前になぜお菓子を食べたらいけないのかなども同じです。子どもにやってはいけない理由をきちんと教えてもいないのに、叱ってはいけないということです」

子どもを叱る前に、立ち止まることが大事

子どもを叱る前に、前もって具体的に説明していたか。教えてもいないことを頭ごなしに叱っていないか。
こうしてぬまっち先生に教えてもらうと「はっ」とさせられます。シンプルなことですが親はつい忘れてしまいがちです。
子どもにとって理不尽な親にはならぬよう、肝に銘じておきたいものですね。

お話を伺ったのは……沼田晶弘先生

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1975年生、東京都出身。
国立大学法人東京学芸大学附属世田谷小学校教諭。
子どものやる気を引き出すユニークな取り組みが話題となり、多くのメディアで取り上げられる。『ぬまっち流 自分で伸びる小学生の育て方』(KADOKAWA)など著書も多数手がけている。

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