「たくさんあるのに着る服がない」というのが最大の悩み……それは、しまい方に問題があるのかもしれません。スタイリストやファッションが好きなクローゼット収納のプロは、どうやって片付けているのでしょう。その秘訣をご紹介します。
クローゼット収納、片付くしまい方7選
クローゼット収納方法
似たような服が多いなら、まずは収納を見直しましょう。手持ちの服がひと目で分かって、コーディネートがラクになる。だから、余分な服を買わずに、最適な服が手に入る!ポジティブスパイラルの始まりです。
1.揃いのハンガー使い
クローゼットでのメインは、ハンガーを使った吊るす収納です。扉を開ければ目の前には服がズラリと並んでいて、見つけやすくて手に取りやすいといったメリットがあります。そのため、どうしても吊るす服の数が多くなりやすいので、たくさんしまうための方法を探りたくなるもの。でも、大切なことは服選びのしやすさ。そして、見た目に整った状態をキープすることです。
スカート用、パンツ用も同メーカーで揃えると、フックの形が同じなのでキレイに収まる
実は、服を丁寧に扱っているかどうかは、ハンガーを見ればすぐに分かります。服が好きな人のクローゼットではお揃いのハンガーが使われていて、凹凸がなく肩先がキレイに整っています。そんなクローゼットからは、服選びの楽しさが伝わってくるものです。
2.たたんで縦収納
すべての服をハンガー掛けにしたいという声をよく耳にします。たたむという手間をかけなくてもいいので片付けるのがラク。とはいえ、限られた収納スペースの中では、あまり現実的ではありません。実際には、たたむ収納を取り入れてやりくりすることになるのは、プロのお宅でも同じなのです。
ボックスの口を手前に向けてセットして、たたんだパンツを立てて収納するというやり方もある(右)
服をたたむときには、収納する場所に合わせて、同じ大きさになるようにするのがポイント。そして、たたんだ服をしまうときには、棚もしくは引き出しを使って、積み重ねるか立てて収納するかの2通りがあります。整頓が好きな人はどの方法でもいいのですが、誰もが片付けやすいという点では、引き出しを使って立てて収納するやり方にすると上手くいきます。
さらに、たたんで収納する服の数を増やすことで、ハンガー掛けにするスペースに余裕が生まれ、大切な服をいい状態に保つことができます。
3.仕切ってアイテム整理
たたむと小さくなるソックス、タイツ、ショーツなどは、出し入れするたびに中身が乱れてしまいがち。きちんとしまい直そうと思っても、「どうせまた」という気持ちになって、ついそのままの状態で使い続けることになります。
小物収納用の小さなサイズの引き出しを使えば、中に仕切りを入れなくてもOK(右)
ところが、あらかじめ仕切りがあると、きちんとしまえるようになるという不思議な現象が起こります。市販の仕切り板を組み合わせて区画を作るやり方がありますが、それよりも、仕切りのついたボックスや小さなボックスを、引き出しの中に入れるほうが簡単です。
そして、区画ごとにしまうアイテムを決めてしまっていきます。ソフトな不織布素材のボックスなら、少しくらい膨らんでも大丈夫。予算100円からといった手ごろな価格で始められるので、今すぐやってみましょう。
4.扉の活用
毎日のコーディネートに悩むことなく、その日のベストな組み合わせを完成させるのが、クローゼット収納の大事な役目。そのため、靴は下駄箱ではなくクローゼットにしまうというスタイリストもいるほどです。そこまで徹底した収納にしなくても、身に付ける装飾品を服と一緒に選びたいというアレンジ派の人は、クローゼットの扉も活用しています。
扉用のコートフックを使って、明日着る服を掛けておくのもいい(上)。クローゼットの扉裏をアクセサリー収納にして、その場でコーディネートを完成させるスタイル(下)
クローゼットの扉に小さなフックを取り付けてネックレスを吊り下げたり、ウォールポケットにブローチやバングルを入れておいたりといったやり方。扉を開ければ、まるで三面鏡のように服とアクセサリーを一望できるというわけです。ベルト、ストールなどの小物にも応用できます。
さらに、片付けにくいと訴える人が多いアイテムの収納もチェックしていきましょう。
5.バッグの縦収納
クローゼット収納のプロの多くは、ファッションが好きだったり、デザイナーやスタイリストとして活動していたりします。そのため、気を配っているのは服装だけではなくて、バッグにも。その日の予定に合わせて使い分けることが多いので、自然と数も増えてしまいがち。そのうえ、大きさもマチマチなので収納に苦労するアイテムです。
グリッド状に仕切れるラックを使って、バッグの定位置を確保(上)100均のブックエンドはサイズが選べるから意外と便利(下)
なかでも一番困るのは、立てて置いたバッグが横倒しになって型崩れを起こすこと。そんな残念な結果にならないよう、形をキープしながら取り出しやすくするために、立てて収納するやり方を徹底させましょう。自立しにくいバッグには古くなったタオルやニットを入れて、しっかりと安定させたうえでブックエンドを使って立てておきます。
ピクチャーレール(左)、ラダーラック(右)に吊るして、いつでも使えるように
そもそも、立体的な形をしているバッグをコンパクトに収納するのは難しいのです。大切なバッグのために、スペースをちゃんと確保してあげましょう。壁やドアにフックを付けて、吊り下げておくのもいい手です。
6.ひと目で選べる収納
定番の服やシンプルな服が好きな人にとって、スカーフやストールはコーディネートのキーポイント。色、柄、サイズ、素材の違いでフォーマルからカジュアルまで役立つアイテムです。また、冷房対策や防寒にも役立つので繰り返し使うことになり、散らかりやすくなります。
スカートハンガーやズボンハンガー(左)、布製ケース(右)など市販のグッズを使って整頓
そんな出番が多いものは、いつでも使えるように整頓しておくことが大切。とはいえ、手間のかかることは長く続けられないので、サっと掛けるだけというやり方や、クルっと巻いて入れるだけという簡単な方法がおススメです。ひと目で分かるようにしておくと、身支度がスムーズで出掛けるまでの時間を短縮することができます。