30代に入りふと気が付くと、髪はパサつき、だんだんボリュームがなくなってきた……。長引くマスク生活で、髪が肌以上に見た目の印象を大きく左右することがわかった今こそ、髪に注力してみませんか。そこで髪のスペシャリスト4人に、艶髪を叶える正しいヘアケアのヒントをいただきました。
■教えてくれたのは髪のプロ4名
髪のプロが解決。30代女性に多い髪の悩みQ&A
Q 30代に入ると髪に艶がなくなるのはなぜ?
「これまでのカラーリングやパーマに加えて、紫外線や乾燥など日々のダメージが蓄積することで30代になってから髪がパサついたり、うねりやすくなったと悩む方が多いですね」(八島さん)。
「豊かな艶髪には、女性ホルモンと男性ホルモンがバランスよく分泌していることが大切。けれど公私で忙しくなる30代は、食生活やライフス タイルの変化によって、ホルモンバランスがアンバランスになりがちです。当然、髪もパサつきやすくなります」(田村さん)
「年齢を重ねて髪が薄くなったり、うねりが出たり、パサつきなどの乾燥に気づく。 しかし髪は死んだ細胞なので、髪そのものを改善したいと思ったら、アプローチすべきはその髪が生えてくるベースである頭皮なのです。気づいたときにはすでに進行しているので、ケアはもっと前からやっていただきたいのです」(浜中先生)
Q. 30代に入り髪が痩せてきたような……。年齢とともに髪が細くなったように感じる理由は?
「肌と違い、髪についてはある日突然エイジングに気付く方が多いですよね。ですが、女性ホルモンと密接に関係する髪は、肌と同じように女性ホルモンの分泌量がピークを過ぎる30代あたりから、血液の循環や皮脂分泌が低下し、少しずつエイジングが進んでいるのです。髪が痩せてきたように感じるのは錯覚ではなく、本当に髪の一本一本が細くなっているのです。 髪が薄くなったり、うねりが出たり、パサつきや乾燥などのトラブルに気づいたときにはすでに髪のエイジングが進行している状態です」(浜中先生)。
Q. 出産が髪のパサつきや細毛に影響するって本当?
「本当です。これも女性ホルモンと関係します。ただし、産後の抜け毛は一時的なもの。髪が生えてくるベースで頭皮をきちんとケアしておけば問題はありません」(浜中先生)
Q. カラーを繰り返すと髪の傷みが激しくなる気がする。定期的に休むべき?
「最近のカラー剤はトリートメント効果があるものが多く、カラーリングをするから髪が傷むとは一概にはいえません。それよりも何もケアをしていない状態が長く続くほうが問題です。ホームケアを怠らないなど髪に対して十分に手をかけるようにしてあげてください」(八島さん)
【艶髪対策1】朝晩のブラッシングでキューティクルを整える
「艶を出すための朝のブラッシングは、静電気の起こりにくい天然毛のブラシでブローをするような感覚で行って。その際、より目が詰まったものを選んで。開いていたキューティクルが閉じて一定方向に整うことで、しっとり髪本来の艶がよみがえります。また夜のブラッシングは天然毛と先端が丸いナイロン毛をミックスしたブラシをチョイス。頭皮にも心地よい刺激を与え、毛穴に詰まった汚れも浮かびやすくなります」(田村さん)。
朝のブラッシング方法
夜のブラッシング方法
夜のブラッシングは、汚れを落とすために行います。髪に付着したほこりなどの汚れはもちろん、頭皮を刺激して不要な角質や皮脂汚れを浮かすのが目的。「力はいれすぎず、優しく、細かく行うのが基本です。まずは毛先からとかして、付着したほこりや絡みをほぐします。さらにブラシを使って地肌に軽くあててとかしあげましょう。ポイントは、"下から上へとかす"こと。毛流れに逆らって、はえぎわから頭頂部に向かってとかし上げるといい刺激に。ちょうどポニーテールを作るようなイメージで、2〜3回行うと毛穴周りやその奥に詰まった皮脂や角質を浮かせたりかき出すことができ、頭皮もすっきりしますよ」(田村さん)
【艶髪対策2】シャンプー、コンディショナー、ヘアマスクで土台をつくる
「美しい艶髪のためには、頭皮と頭髪を清潔な状態を保つことは最も重要。頭皮を優しく洗い、すすぎはしっかり丁寧に。またシャンプー前のブラッシング、38°Cほどのぬるま湯で洗う、ドライヤーをかける際は髪の根もと部分を下から立上げるように乾かすなどを意識してシャンプーするだけで髪の状態が変わります」(浜中先生)。
艶を出すためのシャンプー方法をおさらい
「丁寧に洗ったつもりでも、実は生え際に洗い残しがあったりと多くの人がきちんと洗えていません。できればシャンプーのときは、腹指を頭皮にしっかりつけ、生え際から頭頂部、もみあげ、襟足までを下から上に指を動かすように洗いましょう。また、すすぎの時間はシャンプーと同じ時間を目安に。しっかりお湯を地肌に通すイメージで流してください」(RYOさん)