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20~30代の脳の衰えが目立ってきている!? 脳をほぐす簡単ストレッチ3選

なんだかやる気が出ない、イライラする、そんな人は脳の使い方が偏っているのかも。脳の機能“脳番地”に着目した簡単なストレッチや運動を習慣にすれば、脳の働きは取り戻せます。すき間時間を見つけて、できるものから即実践を!

脳の活性化のカギを握る“運動系脳番地”。

「脳の老化はシニアだけの話ではありません。最近は20~30代でも脳の衰えが目立ちます」。そう指摘するのは、脳内科医の加藤俊徳さん。パソコンやスマホで絶えず情報を追い続ける一方、運動はほとんどしない。そうした生活習慣が主な原因だという。

「脳には運動系や思考系など機能別に8つの“脳番地”があり、バランスよく使うことが大切です。しかし現代人は一部の系統を酷使し、運動系が使われていない人が多い。それで脳の働きが低下し、ボーッとする、感情が不安定になるなどの弊害が生まれるのです」

体のいろいろな部位を動かして運動系脳番地を使うことで、他の系統が休息できたり運動系に連動して活性化したり、脳全体のリフレッシュになると、加藤さん。

「仕事の休憩中や思い立った時に手足や口を動かしてみましょう。それだけで頭がスッキリします」

脳番地とは?

脳には部位ごとに異なる機能があり、運動系、思考系、感情系など8つのエリアに分けられる。その区分を“脳番地”と呼ぶ。生活習慣や環境で使う脳番地と使わない脳番地の差が生まれやすく、使わない脳番地は老化が進む。

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1、運動系…体を思いどおりに動かす
2、理解系…情報を分析する
3、聴覚系…音声を情報にする
4、記憶系…ものを覚える・思い出す
5、視覚系…目から情報を得る
6、思考系…他の脳番地に指令を出す
7、感情系…喜怒哀楽を生み出す
8、伝達系…人と繋がる

体を動かすことで運動系が刺激され、周りの系統も活性化する。
8つの脳番地は連携し合って働き、特に脳の中央に位置する運動系は重要な存在。体を動かすことでメイン稼働する脳番地が運動系に切り替わり、繋がる周囲の系統も活性化。その結果、理解力がアップしたりやる気が出たりする。

脳をほぐす=呼吸とストレッチでリラックス!

まずは酷使した脳番地をゆるめて活性化の土台をつくろう。深い呼吸やストレッチにより、稼働する脳番地が運動系にスイッチ。他の脳番地が休まり、心身もほぐれてリラックスできる。なるべく頭を空っぽにして行うのがポイント!

ゆっくり長い呼吸【5セット】

視覚系・理解系・感情系に効く
深い呼吸を繰り返すと運動系がオンになり、疲労した理解系や思考系が解放。脳に十分酸素が届き、視界もクリアになる。

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1、1~2秒かけて鼻から吸う
へその下に両手を当て、お腹をふくらますように息を吸い込む。

2、20~30秒ゆるやかに吐ききる。
肛門を締め、口からフーッと長く息を吐きながらお腹をへこませる。

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NG:猫背にならない!
猫背だと胸式呼吸になって呼吸が浅くなる。背筋は伸ばすこと。

両耳ほぐしストレッチ【2セット】

聴覚系・感情系に効く
耳を触る動作は「聞く」ことに意識を向ける効果が。耳や肩、首まわりがほぐれて緊張感がとれ、心も安定。

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1、耳たぶをつまんで回す
左右の耳たぶをつまみ、引っ張りながら回して、5秒くらいほぐす。

2、両耳を斜め上に軽く引っ張る
両耳の上部をつまみ、斜め上に引っ張り5秒間キープ。肩を広げて行うと◎。

背中伸ばし体操【左右各3セット】

思考系・感情系に効く
体にコリがあると無意識でも思考系に負荷がかかる。凝りやすい背中を心地よく伸ばし、思考系と感情系をゆるめよう。

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1、寝転び、両膝を立てる
仰向けに寝て両手を広げ、両膝を立てる。顔は天井に向ける。

2、両膝を倒す
膝を右に倒し、顔を左に向けて5秒間キープ。反対側も同様に行う。

加藤俊徳さん 脳内科医、医学博士。脳番地トレーニングの提唱者で、独自開発したMRI脳画像法を用いて1万人以上を診断・治療。『すごい左利き』(ダイヤモンド社)など著書多数。

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