家事、子育て、子どもやママ友とのイベント……。主婦業だって立派なキャリアです。「自分の経験」を仕事にした人は、無理のないペースでできることから始めていました。
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目次 ★ 【パーティスタイリスト/デコレーター】吉原美也子さんの場合
【パーティスタイリスト/デコレーター】吉原美也子さんの場合
◯ 吉原美也子さん(45歳)
夫、13歳、10歳男の子の4人家族。高いセンスが買われ、最近は展示会などトータルデコレートの仕事も。Instagram@parti.tokyo
<原動力は?> 子どもや周りのママ友が喜んでくれること
好きを仕事に ★★★★☆
やりがい ★★★☆☆
大切な人の喜び ★★★★☆
長男が赤ちゃんの頃、誕生日パーティをデコレーションしたことがきっかけ。子どもやママ友に喜んでもらえて、人の記憶に残る素敵な時間を作れることに魅力を感じました。
アメリカンな派手な飾りが多かった当時、フレンチシックな飾りがおしゃれに見え、ママ友と買い付けてネット販売するようになり、彼女が仕事を辞めたのを機に事業を1人で引き継ぐことになりました。販売だけでなく、デコレーションもしてほしいという個人のリクエストを受け出張サービスもしているうちに企業のパーティのデコレーションを依頼されるようになりました。
正しいマナーを学ぶためテーブルウェアスタイリストの資格を取得したところ、テーブルコーディネートの世界にもハマり、その後名誉ある賞をいただき、著名アーティストの展示会の空間デコレートも任されるまでに。自分自身も仕事を通じてスキルアップできていることが感じられて幸せです。
相手のこうしたい! を形にすること。私のデコレートで笑顔になってもらえたら幸せ。
【産後ドゥーラ】しみずゆかりさんの場合
◯ しみずゆかりさん (44歳)
子どもの小学校入学後、40代の過ごし方を考えていた時に産後ドゥーラの仕事を知り、一般社団法人ドゥーラ協会で資格取得。
<原動力は?> 自分の経験を、人の幸せのために役立てられること
人の役に立つこと ★★★★★
自分のペース ★★★★☆
やりがい ★★★★☆
息子の産後は、幸せなはずなのに育児を楽しめない自分が辛く、産後鬱のようにメンタルが落ち込んだんです。その時に母や周りが助けてくれたことが一生忘れられない経験に。自分の体験を活かして同じ立場の方の役に立ちたいと思い、産後ドゥーラを始めました。
仕事内容は、お客様のご自宅に伺い、新生児のお世話や兄弟のお相手、料理や掃除といった家事など、リクエストに応じてさまざま。「今日は家事より話を聞いてください!」というご依頼も。赤ちゃんと常に一対一だと大人とじっくり話せる機会が貴重なのか、安心して涙をこぼされるお母さんもいます。
ご自宅に伺うので気を許してくださり、対面で感謝や信頼を伝えていただけるのがとても嬉しくて。コロナ禍で里帰りができず1人で育児をする方が増えている時代、需要もやりがいもあるのでずっと続けたいと思っています。
頂いた手紙。リクエストの多い作りおき。資格取得で貰えるエプロン。
【クックパッドアンバサダー】マユミリオンさんの場合
◯ マユミリオンさん(44歳)
自宅でレシピ開発・スタイリング・撮影を行い、クックパッドやInstagram@mayumillionでレシピを発信している。
<原動力は?> レシピを作った人からの 「美味しかった」 の一言
社会とのつながり ★★★★☆
大切な人の喜び ★★★★★
自分のペース ★★★★☆
結婚後、仕事を辞めて専業主婦になり、妹の勧めでクックパッドに登録したんです。レシピを投稿したらつくれぽ(作ったユーザーからの写真付きコメント)がきて。家族以外の人から料理に「美味しかった」と反響があったことに驚き、誰かが喜んでくれたことで自分まで幸せになりました。
その経験からレシピを投稿し続け、クックパッドアンバサダー(「料理の楽しさ」を発信するユーザー)に応募し選んでいただき、今は料理が仕事に。一番嬉しいのは「子どもが喜んでくれた」「野菜嫌いの子どもが食べました」というコメント。晩婚で子どもは考えていなかったのですが、レシピを通じて子どもを喜ばせることができるのが何より嬉しいです。自分のレシピの先に、喜んで食卓を囲む家族の姿があると思うと、何十回もの試作が大変でも美味しく作れるレシピを届けたいなと思います。
クックパッドの「詳し〜い!喫茶店のいちごサンドのレシピ♡」は15万アクセスを記録するほどの人気。
レシピID:6056292
撮影/河内彩、BOCO ヘア・メーク/只友謙也、谷口結奈<ともにP-cott> 取材/小菅祥江、竹永久美子、角田ひかる 取材協力/片岡かこ ビービット東京オフィス「UX Square Tokyo」 ※情報は2022年9月号掲載時のものです。
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