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家事や育児に頑張りすぎてヘトヘト…。休むことが苦手な人が知るべき「自分を追い詰めない考え方」

ライフスタイル

仕事に加えて毎日の食事作りや掃除、洗濯、そして名もなき家事と、日々頑張っている方も多いと思います。でも頑張りすぎて心身ともに疲れていませんか。そこで『イライラ・モヤモヤが消える ママの心のゆるめかた やさしくなれるマインドフルネス』の著者でマインドフルネス瞑想講師の田中えりさんに、忙しさから距離を置く方法を伺いました。

お話を伺ったのは……田中えりさん

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マインドフルネス瞑想講師・ヨガ講師。MELON インストラクター。名古屋市生まれ。30代後半に病気になったのをきっかけにヨガ、瞑想、東洋医学を学ぶ。子育て中の親向けに定期クラスや講座・ワークショップを行うほか、団体や行政のイベントを担当。現在は、マインドフルネスサロン MELONのインストラクターの一人としてクラスを担当するなど、心と体の「ととのえかた」を伝えている。

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『イライラ・モヤモヤが消える ママの心のゆるめかた』

イライラ・モヤモヤが消える ママの心のゆるめかた

著者:田中えり
価格:1,540円

今あるものを「手放す」勇気を持ちましょう

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――女性の中には、家事・育児を「完璧にやらなきゃ」と思っている方もいると思います。そんな頑張りがちな方たちはどのように考えたらいいのでしょうか。

田中えりさん(以下、田中さん):実は私、真面目で頑張り屋な性格がゆえに30代の後半で体調を崩してしまいました。そのことがきっかけとなり、ヨガ、瞑想、東洋医学を学ぶようになりました。今でも肩に力が入っているかもしれませんが、最近はだいぶ楽になりました。それも、物事をシンプルに考えるようになったおかげです。
以前は「ちゃんとしなきゃ!」と頑張っていましたが、体調を崩したときには、頑張りたいけど頑張れないわけです。でも子どもはちゃんと元気に生きているのを見て、時には手を抜いたっていいんじゃないかな、と感じました。ママが目を吊り上げて頑張るよりも、笑顔でいられることを意識するといいと思います。

――ご飯作りなども頑張りすぎなくてもいいように思えますね。

田中さん:そうですね。お惣菜を買ってきてもいいし、時間をかけなくても温かいご飯とお味噌汁だけでも十分だと思うんです。
以前体調を崩した際に痩せ過ぎてしまい、太りたくてたくさん食べている時期がありました。でもそのとき食事について学んでいた先生から「少食にしてみたら?」と言われたんです。体が必要としている以上を摂っていると、消化器に負担がかかるということでした。自分にとって不要なものを「手放す」ことで、自分を保っていける術を知ったことはとても大きかったです。

この考え方は食べ物だけではなく、身の回りの物や考え方も同じだと思います。私たちは情報過多な時代を生きているので、いろんなことに振り回されていますよね。取り入れることは簡単ですが、今あるものや考え方を「手放す」ことで、自分が楽になることも多いように感じます。

自分がほっとする瞬間、ありますか?

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――田中さんにとってほっとする瞬間はどんなときですか?

田中さん:そうですね。「瞬間」で言えば子どもが「ただいま」と言って帰ってきたときや、自分が「ただいま」と家の扉を開けるときですね。
また「時間」で言えば朝です。家族が起きてくる前に散歩に出ることもあります。誰もいない町を歩き、鳥のさえずりを聞いたり、緑の匂いを感じたりしてリラックスしています。朝一人で過ごす時間は、贅沢だなと感じます。
「場所」に関して言えば、家の近くの神社ですね。境内に入り、その神社の空間にいるだけで気持ちが落ち着きます。

自分のための時間を一日に少しでも確保すると、心が満たされます。自分が満たされることで家族や周りの人に優しくできますよ。

――自分の落ち着く場所、物、時間を知るということは大事ですよね。

田中さん:たとえば、このカップでコーヒーを飲めば気持ちが落ち着く、家族が寝静まったあとリビングで過ごす時間が好きなど、自分の気持ちがほっとする瞬間を知っておくことはとっても大切です。

もっとも大事なことは自分に意識を向けてあげること

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――マインドフルネス瞑想講師として活躍されている田中さんですが、懸命に走り続けている女性にどんなことを伝えたいですか?

田中さん:そうですね。忙しいと忘れがちですが、少しでも自分に意識を向ける時間を持って欲しいです。朝起きたらカーテンを開けて外の天気を見るように、まずは自分の気分や体調を伺ってみることからはじめてみてはいかがでしょう。

――朝起きてからすぐ家族のために働く方も多いと思います。

田中さん:そうですよね。だからこそ自分にも意識を向けてあげて欲しいのです。たとえば、好きな人や大切な人のことを「知りたい」って思いますよね。その感覚と同じように自分にも興味を持ってほしいと思います。ご自身は一生をともに歩んでいく大切なパートナーです。自分に意識を向けて、ご自身のことも大切にしてほしいと思います。

――最後にsaitaの読者にメッセージをお願いします。

田中さん:saitaさんの読者は、30代から40代の方が多いと思います。私も同じ年代ですが、頑張ることが美徳という時代を過ごしてきた私たちは、頑張ることが得意で休むことが苦手な方が多いのではないでしょうか。また、自分ができていないことは努力が足りないんだと自分を責めてはいませんか?
まずは頑張っている自分のことを認めてあげてください。そして時には「緩めること」、「休むこと」も元気に活動するためには大事だということをぜひお伝えしたいです。

日々の忙しさを理由に、自分の体や気持ちに目を向けていなかった、という方も多いかもしれません。「自分が満たされることで家族や周りの人に優しくできる」という言葉にあるように、まずは自分を大切にすることを改めて意識してみてくださいね。

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