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心を浄めて味わいたい、由緒ある神社の傍らで愛される「きよめ餅総本家」の「きよめ餅」/人気店の定番スイーツ vol.51

旅行・おでかけ
長年愛される「定番」スイーツ紹介の連載、第51回は、名古屋の熱田神宮ゆかりの由緒ある和菓子「きよめ餅」をご紹介します。新年や新たなスタートに、清らかな気持ちでいただくのにぴったりです。

「熱田神宮」参詣の名物として生まれた「きよめ餅」

名古屋随一のパワースポットとして知られる「熱田神宮」。天照大神から授けられたという三種の神器の1つ「草薙神剣」を祀る神社で、その創建は2世紀初めに遡り、1900年以上の歴史を持ちます。

この地には、東海道五十三次の「宮宿(みやしゅく)」があり、古くから多くの参拝客が訪れました。江戸時代の天明5年(1785年)頃には「きよめ茶屋」が設けられ、人々はここで旅の疲れを癒してから、姿を正して参拝に向かったと言われます。

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この茶屋の名前に因んで、熱田神宮詣りの名物を作ろうと、初代の新谷栄之助さんが戦前に考案したのが「きよめ餅」でした。現在は、孫の滋規氏がその味を継承しています。

手作りで守り続けるやわらかな食感

丁寧に炊き上げた北海道産小豆のこし餡を、やわらかく伸びのよい羽二重餅でくるんだ「きよめ餅」。すべすべした純白の生地に浮き上がる「きよめ」の焼き印が印象的です。

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できるだけ国産の原材料にこだわり、羽二重餅は、秋田県産の白玉粉と佐賀県産の餅米を水で練り合わせ、蒸してからさらに直火で砂糖と練り合わせます。その際に、卵白をほんの少し入れることで、輝くような白さが増すのだそう。なめらかで程よい弾力もある羽二重餅の食感と、さらりと上品で奥行きのある風味のこし餡とが、口の中で一つになります。

二口ほどでいただける小ぶりの程よいサイズ。人の手で成形しないと崩れてしまうほどの柔らかさ。餡を餅で包むのに機械を使う以外は、木製の小判型にはめて形を整えるのも、熱した焼きごてで素早く焼き印を押していくのも、手際よく手作業で進められます。3代目が始めた、栗の実入りの「きよめ餅」も人気です。

「きよめ餅」はオンラインショップからのお取り寄せは5個入箱から可能で、10個入から30個入まで、5個単位で選ぶことが出来ます。電話注文ならば2個入箱や他の品も配送可能とのことです。

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お祝い用には「紅白きよめ餅」もあり、こちらは5個単位だけでなく、各1個ずつの2個入り箱からお取り寄せ可能。ピンク色のきよめ餅の焼き印がハート形になった2個入りは、結婚式の引菓子などに好評だそうです。

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本店は「熱田神宮」の東門の向かい辺りにあります。名鉄「神宮前」駅のすぐ近くの店舗には、「喜与女茶寮(きよめさりょう)」も併設され、「きよめ餅」各種をお抹茶と共にいただくことができます。

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源頼朝の母が熱田神宮の宮司の娘であり、近くには生誕の地と伝わる場所も。織田信長が桶狭間の戦勝の礼として寄進した「信長塀」があるなど、史上の有名人との縁も深いことで知られる熱田神宮。熱田は、あの徳川家康が、幼少期を過ごした地としても知られています。
歴史好きの方はぜひ、神宮参拝と共に「きよめ餅」を楽しんではいかがでしょうか。

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