東洋医学では、肌は「心と体の状態を映し出す鏡」と言われています。肌のシミ、シワ、くすみ、クマ、吹き出物などは、体の中の内臓や各器官の状態が肌に反映されていることが多いんだとか。これを「顔の反射区(フェイスマップ)」と言い、反射区を刺激することで、神経を通じて臓器に伝わり、その機能を活性化させてくれるんだそうです。今回は鍼灸師であり美容ジャーナリストの奈部川貴子先生に、反射区とそのマッサージについて詳しく伺いました。
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奈部川貴子先生
美容アナリスト・鍼灸師。KAOYOMIサロン主宰。ジャーナリストとして美容の最前線で肌に関する知識を深め、その後リフレクソロジーの資格や鍼灸師の国家資格を取得。顔に存在するツボ・反射区に注目し、顔のリフレクソロジーと鍼灸を融合した独自メソッド「ささない整顔バリKAOYOMI」を提案している。
【INDEX】 ★ 顔の反射区・フェイスマップのゾーンをご紹介!
顔の反射区・フェイスマップのゾーンをご紹介!
・額の上部… 大腸(便秘、お腹のハリ)
・額の中央〜下部… 小腸(ストレス)
・眉間や眉毛の上… 肝臓(肉の取りすぎ、怒りの感情)
・目尻の横のこめかみの下部… 胆のう(油の取りすぎ)
・目の周り… 腎臓(塩分、カフェイン過多、貧血、薬の飲み過ぎ)
・こめかみの上部と鼻すじの上部… 膵臓(白砂糖の取りすぎ)
・鼻先端…心臓(血行不良、循環機能の低下)
・頬ぼね付近…胃(食べ過ぎ、早食い、刺激物の取りすぎ)
・頬の下部… 肺(呼吸が浅い、呼吸器の不調)
・ほうれい線のシワやほくろ… 大腸(小麦や糖分過多、便秘)
・口周り… 生殖器(乳製品、動物性タンパク質、脂肪塩分過多、ホルモンバランスの乱れ)
・あご先…膀胱(膀胱の疲れや炎症)
お悩み別おすすめのマッサージ方法
【綿棒を使ったツボ押し】
綿棒を鉛筆持ちして、肌に向かって垂直に押すことで、ポイントの奥深くまで刺激が届き、筋肉のコリや血流の滞りを和らげたり、表情筋を動かす神経にもしっかりと働きかけることができます。押す力は、約350〜500gくらいがおすすめ。料理用のはかりなどで試してみると分かりやすいです。目周りは特に弱めに押してください。
1.眉間のシワに効くツボ押し
眉間は肝臓の反射区で、怒りの感情とつながっています。怒りがたまることで、眉間に深いシワが寄りやすくなるので、筋肉をほぐすポイントを刺激することが大事です。
ケア方法:眉頭から5ミリ内側の部分を垂直に左右各15秒押す。
2.目の下のクマに効くツボ押し
目の下にクマができる部分は腎臓の反射区。血液の状態が出やすい部分で、貧血だとクマが目立つようになります。眼輪筋下部をタッピングして刺激することで、クマの改善が期待できます。
ケア方法①:黒目中央の真下、目の下の骨の縁の少し下のポイントを、綿棒で弱めに10秒押してから、10回タッピングする。左も同様に。
ケア方法②:鼻根の横にある骨の部分を綿棒で弱めに10秒押してから、10回タッピングする。
3 .胃もたれに効くツボ押し
食べ過ぎや、油っこいものを食べたときなどに起きやすい胃もたれ。胃の反射区の小鼻周りを刺激することで、スッキリとしてきます。
ケア方法:小鼻のヘリを垂直に左右各15秒押す。
4.便秘に効くツボ押し
便秘やお腹の張りは、食生活の影響も大きいので、まずはその改善が大切ですが、大腸の反射区であるほうれい線を刺激することで、腸に働きかけることができます。
ケア方法:ほうれい線の先端を左右各15秒押す。