年齢を重ねるごとに気になってくる「尿漏れ」と「下腹部ぽっこり」の問題。それらはどちらも、内臓が本来ある位置よりも下がる「内臓下垂」が原因かもしれません。今回はこれらの症状が起こる原因と、改善に効果的な呼吸法＆骨盤底筋エクササイズをご紹介します。
不快なトラブルをもたらす「骨盤底筋群」とは
「骨盤底筋群」とは、私たちの骨盤の下部にハンモックのように張りめぐらされている筋肉たちの総称。自転車に乗った際にサドルに当たる部分というと、イメージが湧きやすいかもしれません。
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骨盤底筋が衰えると内臓が下がる
骨盤底筋群は、排尿や排便をコントロールしたり、子宮や膀胱・直腸などの内臓を正しい位置に保持してくれる役割を果たしています。ここの筋力が衰えることで、尿漏れや内臓下垂によるぽっこりお腹が起きやすくなり、ひどい場合は「骨盤臓器脱」という内臓が膣から体外へ飛び出てしまう症状に繋がることも…。
普段の生活で意識することが難しく、年齢とともに衰えやすい部位だからこそ、鍛えることが大切なのです。
骨盤底筋群が衰える原因とは
・妊娠・出産
妊娠中は大きくなったお腹を支えるために骨盤底筋群に負担がかかるうえ、出産によって裂傷が起こる場合もあります。
・加齢
加齢による筋力低下、筋肉を保つ役割を担う女性ホルモン「エストロゲン」の濃度低下も骨盤底筋群の衰えに繋がります。
・デスクワーク中心の生活・身体を動かす機会が少ない
骨盤底筋群は体幹まわりや脚など様々な筋肉と連動して動いています。身体を動かす機会が少ないということは、それだけ骨盤底筋群に刺激が届かず衰えやすくなるということ。移動手段や家事の自動化が進んだ現代を生きる私たちの骨盤底筋群は、以前と比べると弱りやすい環境にあると言えるでしょう。
骨盤底筋群は複数の筋肉と連動するインナーマッスル
骨盤底筋群はいくつかの筋肉と連動して動いています。骨盤底筋群は横隔膜・腹横筋・多裂筋などと複数の筋肉と連動し、体幹のインナーマッスルの１つとして働いています。
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「腹式呼吸」しながら「内転筋」を鍛えよう
腹式呼吸をすると、息を吸う際に肺の下部にある「横隔膜」がしっかり下がり、吐く際に引き上がります。この横隔膜の動きに連動して骨盤底筋群も動いています。インナーマッスルを意識した腹式呼吸を行うことで、骨盤底筋群をより効果的に鍛えることができます。
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また、太ももの内側にある「内転筋群」は「内閉鎖筋」という筋肉を経由し骨盤底筋群と連動しています。内転筋群を鍛えることで骨盤底筋群に刺激が届き、筋力強化に繋がります。
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骨盤底筋群を鍛えるクッショントレ
① まっすぐ立ち、太ももの間にクッションを挟みます。（イスに座って行ってもOKです）
② 骨盤底筋群を意識しましょう。息を吐きながら優しく尿道口や膣、お尻の穴を引き締め、吸いながら緩めます。
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③ 次に内ももにも意識を向けます。息を吐きながら内ももを引き締めクッションをつぶし、吸いながら緩めます。
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④ ②と③を組み合わせて５〜10回呼吸を繰り返します。
