5月に入り、暖かい日が続くようになりました。
GWや週末のお出かけに、車を借りてちょっと遠くまで足を伸ばしてみるのも気持ちいいですよね。
2023年2月にオープンした千葉・木更津の「地中図書館」は、ドライブがてら立ち寄ってみてほしい新スポット。
読書好きさんはもちろん、建築が好きな方にも刺さること間違いなしです。
木更津の「地中図書館」って知ってる?
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今回ご紹介する「地中図書館」が位置しているのは、千葉・木更津の複合施設「KURKKU FIELDS(クルックフィールズ)」内。
KURKKU FIELDSは、農・食・自然の循環を体験できるサステナブルファーム&パークです。約9万坪もの広大な敷地内には、地中図書館のほか、宿泊施設やベーカリーなども点在しているんですよ。
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「地中図書館」は、名前の通り“土の下”に存在する、洞窟のような図書館。すり鉢状の形をした土地の中腹に、ひっそりと隠されたように作られています。
設計を担当したのは、東京・表参道の「東急プラザ表参道原宿」などを手がけたことでも知られる、建築家の中村拓志さん。
中村さんによると地中図書館は、“晴れた日には畑を耕し、雨の日には読書をする人”のために構想されたといいます。
地中の秘密基地みたいなつくりにときめく…
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大地の下に設けられた廊下のような空間には、壁に沿うように本棚が設置されています。
地中図書館の蔵書は、主に自然や農的な暮らしに関するものを中心に、詩や哲学、歴史、宗教、科学に経済まで、幅広いジャンルのものが揃っているそう。どれも、独自の広がりやつながりを感じられる書籍ばかりが選書されているといいます。
本棚の間にはソファやスツールもあるため、ちょっと腰掛けて気になる本をめくってみても◎
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梁(はり)や柱といった建築的要素が除外されているのも、地中図書館の特徴の1つです。
大地の傾斜をそのまま生かしているため、中には天井高が子どもの背丈ほどという部分も。けれど一面ガラス張りになっているおかげで、ふしぎと開放感もありますよ。
床と壁、天井は土仕上げでなめらかに繋がり、大地からのつながりが感じられます。
モサモサと垂れ下がってくるほどたっぷり植え込まれた芝は、まるで茅葺き屋根のようにも見えませんか?
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袖壁の間には、こんな小さな隠れ部屋も!
自分だけの空間で落ち着いて読書がしたいという人にとって、ここは絶好の特等席かもしれません。
お気に入りの1冊を持ち込んで、思う存分本の世界へ入り込んじゃいましょう。
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本棚の間を抜けた先、最深部には読み聞かせのためのホールが待っています。階段状の席を取り囲む本棚には、農園で働く人たちの蔵書や子どものための本が並んでいるんだとか。
天井からは優しい光が差し込んで、地中にも関わらず、太陽の存在を近くに感じることができるんですよ。
土の中にこもって本を読み、知識や想像力を蓄えて外の世界へと一歩踏み出していく、そんな未来への歩みが具現化されたような図書館です。