寝たはずなのに日中眠くなる、疲れがたまっているのになかなか寝つけない、眠りが浅く夜中に目が覚める…など、日本人成人の多くの人が睡眠に関するお悩みを抱えています。
睡眠の質の低下で起こり得るリスク
睡眠が大事と言われていますが、睡眠の質が低下すると
● 免疫力の低下
● 身体疲労の蓄積
● 脳疲労の蓄積
● 集中力の低下
● メンタル系の病の発症
● 生活習慣病の発症
このように、眠りに関するお悩みは寝ている時間だけではなく、起きている時間の心身の状態にも大きく影響を与えています。一日のうちの4分の1〜3分の1は眠っている時間。この質を上げることは、身体と心の健康に繋がることは明らかです。
厚生労働省の『健康づくりのための睡眠指針2014』に「適度な運動を習慣づけることは、入眠を促進し、中途覚醒を減らすことにつながります」と明記されている通り、適度に身体を動かすことは睡眠の質の向上に役立ちます。中でも、ヨガは特に眠りの質を高めるのに非常に有効だとされています。
ヨガで睡眠の質が上がる理由
適度な運動をしたい、体づくりのためにヨガをやっている人も多いと思いますが、実は睡眠とも深い関係があります。ヨガをやることによって
● 心身の緊張がほぐれる
● 自律神経のバランスが整う
● 眠りに必要なホルモン分泌を促せる
これらのことからもヨガが心身に与える影響が分かると思います。
今回は、たくさんあるヨガのポーズの中でも就寝前にぴったりのやさしい前屈をご紹介します。
やさしい前屈~片脚長座前屈
<やり方>
photo by Yukari Takayama
1)両脚を伸ばして座り、右ヒザを曲げて足裏を左の内ももにつける。その状態から左ヒザを立ててお腹と太ももをくっつけるように上半身を前に倒す。
photo by Yukari Takayama
2)首の力も抜いて上半身を左脚にあずけながら身体を横に揺らして、余裕があれば左のカカトを少しずつ遠くにずらして徐々にヒザを伸ばしていく。
3)背中を丸めてゆっくり起き上がり、反対側も同様に行う。
余裕があれば脚の裏に手を回しておでこを脚に近づても良いですが、前に倒そうと頑張って手を遠くに伸ばす必要はありません。お腹と太ももが離れない範囲でヒザを伸ばして身体の背面をストレッチしましょう。
目を閉じて眉間の間に意識を集中させることで、睡眠ホルモン分泌に関わる松果体や成長ホルモン分泌に関わる下垂体が刺激されます。片脚を曲げることで身体を前に倒しやすくなり、日中に疲れがたまった背中・お尻・太もも・ふくらはぎが無理なくストレッチされます。
身体のこわばり、心の緊張がほぐれていくうちに眠気が誘発されるでしょう。また、深い呼吸とともに内臓も刺激され、消化機能の改善も期待できます。
就寝前に行う場合は、頑張りすぎないように力の入れ具合はいつもの6割くらいのにとどめておきましょう。
▼ 詳しいやり方を動画で確認したい方は、こちらからどうぞ ▼
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高山ゆかり🌿ヨガ講師・ヨガライター(@yukari.yogapila)がシェアした投稿