八坂神社や清水寺からほど近い京都の東山エリアにある「文の助茶屋本店」は、上方落語家の二代目・桂文之助が明治時代に創業した甘味処。名物のニッキ入りわらびもちをはじめ、甘酒やあんみつ、ぜんざいなど、京都らしい和スイーツのほか、夏にはヒンヤリおいしいかき氷がいただけます!
観光地からアクセスしやすい京都・東山エリアの和カフェ
「文の助茶屋本店」があるのは、京都駅前から京都市営バスで清水道バス停を降りてから約6分のところ。八坂神社と清水寺の中間に位置する、通称「八坂の塔」とよばれる五重塔が見える通りの一角にあるお店です。徒歩10分圏内には高台寺や八坂神社など人気の観光スポットも多く、周辺観光の際に利用するのもおすすめ。
文の助茶屋本店の入り口
どっしりと構える門をくぐると、京都らしい和の雰囲気たっぷりのお庭があります。ゆったりと腰掛けられるベンチもあり、こちらで食事をすることも可能。コロナ前はご年配の方が多かったそうですが、最近はインスタグラムの発信にも力を入れ、若い女性の来店が増えてきたそうです。
お店のアイコンとなっている「お多福」が飾られている社も
文の助茶屋の始まりは明治42(1909)年。上方落語家の二代目桂文之助が創業したお店で、もともとは甘酒茶屋として京都を訪れた旅人や参拝客をもてなしていました。
以前は高台寺付近に店舗を構えていましたが、30年ほど前に現在の場所に移転オープン。内装は大正時代に描かれたという創業時の店内の絵を参考に、できるだけそれに近い形にこだわったそうです。
大正時代に描かれた文の助茶屋の絵
店内のいたるところに貼ってある千社札
どこかほっこりと心安らぐ、落ち着いた空間は「おばあちゃんの家に遊びに来たみたい」とおっしゃるお客さんも多いそう。観光の合間に、のんびりお茶を楽しみたい人にもおすすめです。
夏はやっぱりかき氷!お店の定番と期間限定メニュー
暑い夏におすすめなのが、ふわふわ食感のかき氷。定番の5種類に加え、期間限定のかき氷がいただけます。こちらの「田舎氷®」990円は、きなこシロップをたっぷりとかけた一番人気のかき氷。お店の定番であるニッキ入りのわらびもちと、きなこアイス、白玉がトッピングされています。
一口食べた瞬間に、口の中にきなこの香ばしい香りがふわっと広がります。氷は、明治16年(1883)に創業した京都で歴史の古い氷屋さん「森田氷室本店」から仕入れたものを使用。ふわふわの氷がスッと溶けて、あとから甘いきなこの味が重なります。
どんどん賑やかになっていく京都だけれど、田舎のような雰囲気を残してほしいという思いを込めた「京に田舎あり」という創業者の言葉を大事にし、いつまでも古きよきものを大切にするという思いが込められたかき氷は、どこか懐かしさを覚える味わいです。
「宇治抹茶クリーム氷」
そのほか定番のかき氷には、「宇治抹茶クリーム氷」1100円、「宇治金時」990円、「宇治しぐれ」880円、「いちごミルク氷」880円がラインアップ。それぞれのかき氷には、追加で白玉やあずき、練乳、抹茶アイス、きなこアイスのトッピング(各110円)もできるので、自分好みのかき氷を楽しみましょう。
映えるかき氷を食べたい!という人におすすめなのが、期間限定のかき氷です。5・6月には紫陽花をモチーフにした「紫陽花氷」が人気でしたが、7月31日までは桃をたっぷり堪能できる「桃杏仁氷」1100円がメニューに登場。杏仁蜜ベースのかき氷に、桃と桃ジュレ、杏仁豆腐、お花のお干菓子をトッピングしたひと品は、見た目も華やかでとってもかわいいですよ。8月以降の新作もぜひお楽しみに!