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夫のうるさい“いびき”をどうにかしたい!今日からできる「いびきの予防・対策法」を医師に聞いた

パートナーと同じ部屋で寝ていて、相手の大きないびきの音で目が覚めてしまうことはありませんか? お互いのためにも、できることがあれば早めに対策をしておきたいところですよね。そこで今回は、医学博士、日本呼吸器学会 呼吸器専門医・指導医の草ヶ谷英樹先生に「簡単にできるいびきの予防・対策法」について教えていただきました。

教えてくれたのは……草ヶ谷英樹(くさがやひでき)先生

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医学博士、日本内科学会 内科認定医/総合内科専門医、日本呼吸器学会 呼吸器専門医・指導医。
呼吸器・アレルギー科専門医として大学病院勤務中に、精巣腫瘍や原因不明の顎関節症などで長期入院を経験。自分が患者という立場になり、医療はもっと患者に寄りそうべきだ、自分らしい医療に取り組みたいという思いが生じ、2021年に祖父・父から続く「草ヶ谷医院」を継承し独立。

草ヶ谷医院

7割以上の人が夫のいびきに悩んでいる

今回、独自のコミュニティ組織「saitaコミュニティラボ」では86人のアラフォー女性を対象に、いびきの悩みについてアンケートを行いました。(回答数:57)

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その結果、「誰のいびきに悩んでいるか」の質問に対して、7割以上の人が夫のいびきに悩んでいることがわかりました。

また「いびきを改善するために、何か対策をしたことがあるか」の質問に対して、半数以上の人が何も対策ができていないということもわかりました。

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「いびき」を改善するためには、対策グッズの活用を

家族の“いびき”が気になり、熟睡できないといった声を耳にすることがあります。いびきに対して、どのような対策ができるのでしょうか?

草ヶ谷先生「鼻からのど、その少し先の気管までの空気の通り道のことを『上気道』と呼びます。上気道が何かの原因で狭くなると、吸った空気が通りづらくなり、上気道の粘膜や筋肉が振動します。この振動音が『いびき』です。

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そのため、鼻の周囲の空気の通り道が狭いことがいびきの原因になっている方にとっては、鼻腔拡張テープやノーズクリップで通り道を拡げられるので、いびきの改善に一定の効果が期待できます。一方で、鼻の周囲よりもっと奥が狭い方においては全く効果が得られない場合もあります。

また、残念ながら、テープやノーズクリップは、いびきの音を鎮める効果は期待できても、医学的には睡眠時無呼吸の改善効果が立証されているわけではありません。

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マウスピースについてはもう少し詳しく効果が評価されており、いびきの軽減や睡眠時無呼吸症候群によって起こる可能性がある心疾患などのリスク低減効果も期待できるとされています。」

鼻からのいびき、喉からのいびきなど、人によっていびきのタイプが異なるので、自分に合った方法を選択するためにも医療機関で相談してみてもよいのかもしれませんね。

「横向き」と「仰向け」、いびきが発生しやすいのは?

草ヶ谷先生によると「寝るときの姿勢をかえること」も、簡単で有効な治療のひとつになるとのこと。いびきが発生しやすい姿勢について教えていただきました。

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草ヶ谷先生「睡眠中に『横向き』と『仰向け』で寝た場合を比べると、仰向けで寝た場合に、いびきや無呼吸の回数が大きく増える方がいます。とくに軽症の睡眠時無呼吸症候群の若者で、やや痩せ気味の方に多いです。このような方においては、横向きで寝るのはいびき対策として有効です。

ただし、寝ている間ずっと横向きでいられるわけではないですし、寝返りをうって仰向けになってしまうこともあるでしょう。そのため、寝ているときの体位だけで問題のすべてを解決できる訳ではない点にご注意ください。現時点では、寝方を変えることはあくまで補助的な治療法になります。

それでも、軽症の睡眠時無呼吸症候群の患者さんや、CPAP(シーパップ)療法などの標準的な治療を行うことが難しい場合には、横向きで寝ることでいびきや無呼吸の回数が減ることを確認しながら試みるのは、スタートの一手としておすすめです。」

軽い症状のいびきであれば、まずは寝るときの姿勢を意識しつつ、市販の対策グッズを取り入れてみることから始めるとよいのですね!
次回は「いびきと歯ぎしりの関係」について、ご紹介します。

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