防災対策で食品の備蓄は始めたけれど、気がついたら全部賞味期限切れになっていた……!なんてことはありませんか? 防災は日常生活にうまく取り込むことがコツです。いざという時に慌てない、今注目の防災対策について教えて頂きました!
教えてくれたのは……料理研究家・ラク家事アドバイザー 島本美由紀さん
旅先で得たさまざまな感覚を料理や家事のアイデアに活かし、手軽に作れるおいしい料理
レシピを考案。家事全般のラク(楽しくカンタン)を追求する「ラク家事アドバイザー」、エコの観点から食品保存や冷蔵庫収納を提案する「食品ロス削減アドバイザー」「冷蔵庫収納&食品保存アドバイザー」としても活動中。テレビや雑誌、講演会を中心に多方面で活躍し、著書は80冊を超える。
防災用に備えておきたい7つの食品
備蓄の目安は、家族の人数×7日分です。
1.飲料水
生命維持に必要な水は、大人ひとりあたり1日3L×7日分が目安。お茶やコーヒー、野菜ジュースやスポーツドリンクなど、飲みなれたドリンク類なら消化しやすく、ストックしてあることで気持ちも落ち着きます。
2.主食
お米やお餅、パスタやそうめんなど、主食となる炭水化物は体の重要なエネルギー源。普段使いをしながら災害にも備えます。研がずに使える無洗米や、茹で時間が短いパスタやそうめんは災害時に便利です。
3.缶詰・瓶詰
常温で長期保存が可能。魚・豆の缶詰は、たんぱく質を補って免疫力の低下を防いでくれます。瓶詰のジャムなども普段から食べられ、糖分の補給にもおすすめです。
4.レトルト食品・フリーズドライ
加熱調理した食品を殺菌、密封したレトルト食品は常温での長期保存が可能で収納もコンパクト。主食から副菜まで種類が豊富で、そのままでも食べられます。お湯を注ぐだけのフリーズドライなども普段活用しながらストックできるので便利です。
5.調味料
缶詰やレトルト食品などに加えると簡単に味を変えらます。普段使いをしながらストックしましょう。味噌や醤油・塩・酢などを使えば、保存食も作れます。
6.お菓子
甘いものは緊張した心を和ませ、糖分を補給することで脳の働きも活発に。チョコレートクッキー・子供が好きなスナック菓子などは普段から常備すればOK。栄養補助食品もおすすめです。
7.冷凍食品
冷凍室がパンパンに詰められていれば、停電時でも食品は溶けにくくなります。冷凍食品は日常使いのほか、いざという時の備えにもなります。
野菜は余ったら食べやすく切って冷凍用の保存袋に入れてストックします。災害時にまな板と包丁を使わずに調理でき、普段の食事作りにも便利です。
「ロングライフ紙パック商品」とは?
常温で長期保存が可能に
通常の紙パック商品は要冷蔵(10度以下で保存)で保存期間も短いものが多いのに対しロングライフ紙パック商品は常温で長期保存が可能です。
紙パックへの充填技術とアルミ箔を用いた紙パックにより、中身の食品を劣化させる酸素の透過を防いで光を遮断するため、常温での長期保存が可能となっているのです。
牛乳やヨーグルトが常温で2~3か月間保存可能!
長期保存が難しいとされていた牛乳やヨーグルト飲料などが常温で2~3か月間、豆腐などは6
か月間保存することができます。カットトマトやコーンなどは缶詰と同程度保存できます。(※すべて開封前のもの)
常温保存なので、冷蔵庫のスペースを気にせずストックすることができます。
「ロングライフ紙パック商品」が「缶詰・瓶・ペットボトル商品」より優れている点とは?
<常温で長期保存できる>
ロングライフ紙パックがすぐれている点は、缶詰や瓶、ペットボトルと同様に常温で長期保存ができること。例えば、カットトマトやコーンなどは缶詰と同程度の保存期間(開封前)なので普段使いはもちろん、非常時の備えにも役立ちます。
<収納がコンパクト>
紙容器なので収納もコンパクト。使い終わった容器は折りたたむとかさばらないため、リサイクルに出すまで場所をとりません。
<エコ商品>
ロングライフ紙パックに使用されている紙は、トイレットペーパーなどに再利用されており環境によいエコ商品としても注目されています。
「ロングライフ紙パック商品」はどこで買えるの?
「ロングライフ紙パック商品」にはパッケージに「常温保存可能」と記載があります。スーパーなどの常温の棚に置いてあることが一般的ですが、豆腐や牛乳などは冷蔵コーナーに置いてある場合もあります。冷蔵保存されていたものでも、未開封であれば常温で保存ができます。
常温保存できるロングライフ紙パック製品と冷蔵室にある食材や、冷凍ストック、下味冷凍などを組み合わせることで普段の食事作りもラクになり、災害時の強い味方になります。
「ローリングストック」で防災用の備蓄食材の無駄を防ぐ!
「ローリングストック」とは、循環備蓄のこと。つまり、普段食べている食品を少し多めに買い置きし、期限の近いものから日常的に食べ、食べた分を買い足していくことです。常に一定量の食品がおうちに備蓄されることで、万が一の時でも焦らずに行動できます。