晩秋らしい冷え込みが少しずつ進み、2023年もいよいよ師走が近づいてきました。年末年始の集まりやパーティーなど、これからの季節は何かと贈り物を用意する機会が多いので「今年は何を贈ろうかな」と考え始めている方もいるでしょう。作り手のこだわりや想い、おいしさの秘密など、思わず伝えたくなるような背景と合わせて、感謝の気持ちを届けてみてはいかがでしょうか?
美味しさだけではなく、見た目やシェアしたくなる焼菓子をご紹介するこの連載。第60回目は「フランス菓子 ペシェ・ミニヨン」の「ダックワーズギフト16個入」をご紹介します。
フランス菓子の魅力を北海道と東京で発信
「フランス菓子 ペシェ・ミニヨン」の創業者である故中澤誠一氏が東京・東新橋で店を開いたのは1985年のこと。1992年には「作りたてのおいしいお菓子をゆったりとした空間と時間の中で召し上がってもらいたい」という想いから、故郷である北海道・函館へと移店しました。
現在は、フランスで歴史あるインターコンチネンタルパリのレストラン「カフェ・ドゥ・ラ・ペ」でシェフパティシエとして実績を積んだレダ シュヌフ氏が想いを引き継ぎ、本格的なフランス菓子を生み出しています。
さらに2023年6月には系列店の「Péché Mignon ARTISAN DE SAVEUR(ペシェミニヨン アルティザン ドゥ サヴール)」を東京・新丸ビルにオープンさせ、話題となりました。
ふわっとした夢心地の食感はメレンゲが決め手
ロングセラーとなっている代表的な商品はダックワーズ。故中澤誠一氏が好きだったスイーツで、なおかつ創業時はまだ取り扱いのある店が少なかったので「これで勝負していこう」という熱い思いがあったそう。以来35年以上、多くの人から愛されています。
その人気の秘密のひとつに食感があります。アーモンドパウダーとメレンゲが作り出す、ふんわりした食感と独特の歯切れは幸福そのもの!乾燥したようなパサつきは一切なく、中に挟んだクリームと馴染むとしっとりやわらかに。従来のダックワーズとは違う食感に、ひと口で虜になりました。
「この菓子はメレンゲ作りに始まり、メレンゲに終わる」と言うほど、卵白に砂糖を加えるタイミングや、状態の見極めがおいしさの生命線となっています。そのほか、アーモンドパウダーの粒子の大きさなどにもこだわり、歯切れと口どけがいいダックワーズのレシピを作り上げました。今もなお、レダ シュヌフ氏によって時代に合ったダックワーズの食感や味を模索しています。
食べ比べが楽しい多彩なフレーバー
「ダックワーズギフト16個入」は全8種のフレーバーが入っていて、どれから食べようか悩むひと時も楽しいです。特に人気なのは、こちらのフレーバーになります。
「ダックワーズピスターシュ」は、生地とクリームの両方にピスタチオを使用。香り豊かで贅沢な気持ちに浸れます。
「ダックワーズフランボワーズ」は、断面の鮮やかなピンク色に目を奪われます。木いちごの爽やかな酸味と香りが味を引き締めています。
「ダックワーズクラシック」は、いわゆるプレーンのフレーバー。アーモンドプードルの香ばしい味わいをシンプルに味わえます。
店名の「ペシェ・ミニヨン」にはフランス語で「小さな罪」「甘いもの好き」という意味があり、「あともう一つだけ」とついつい手が伸びてしまうような焼菓子を作りたいという職人の思いが込められています。店名の通り、ダックワーズは食感がクセになり、思わず2個目を手に取ってしまいそうになりますよ。
そんなおいしさの背景や歴史まで、ストーリーとして丁寧に伝えたら、特別な贈り物になるでしょう。