好物のフルーツを仲良く頬張る姿も目撃!
飼育員が毎日決まった時間にバナナ、スイカ、パイナップルを配置するとそこかしこの樹上からオラウータンが降りてきます。お腹の空くタイミングが一致した者同士でもぐもぐタイム。いつも単独で行動するので、複数を同時に観察できるのは珍しい瞬間でもあります。
オラウータンがいつまでも住める環境を確保しよう
現在、「セロピック・オラウータン・リハビリテーション・センター」には100〜200頭が暮らしています。救出されるとまずはメディカルチェックを受けて、90日間の隔離をします。
大人はこの期間中に健康状態が回復したら森へと戻ります。メスの取り合いの喧嘩でケガしたボスザルが運ばれることもありますが、リカバリー力が高く、すぐに帰っていくのだとか。
子どもの場合はミルクの飲み方や枝を登る練習をし、サバイバル能力を養います。
ただし、こちらでも人に親しみ過ぎるとジャングルでの生活は難しくなるよう。彼らが住みやすい密林を保つためのアクションが求められていると教えてくれます。
3.「レインフォレスト ディスカバリー センター (RDC)」の樹上吊り橋を渡る
「セロピック・オラウータン・リハビリテーション・センター」から車で5分くらいの距離にある「レインフォレスト ディスカバリー センター (RDC)」は圧巻です。
地上からの高さは25m、全長は347mにも及ぶ樹上吊り橋があり、背の高い木々に少しだけ近づくことができます。普段はあまり目にできない幹や葉の様子をじっくりと眺められます。
視点を変えて木を眺められるのが楽しい
鳥との距離も近く、バードウォッチングにも最適です。さえずりという贅沢なBGMに合わせて森の奥へと進んでいきます。
ちなみにこちらはサバ州森林局が管理をしています。1996年に鉄橋が完成し、2007年からは一般公開を始めました。熱帯雨林は巨木が多く、その状態をチェックするためには地上と中間地点の2ヶ所からの観察が必要だったのです。
鉄橋の床下に広がる絶景も要チェック
30m級の高い木の足元には低木が茂り、天を見上げても足下に目をやっても緑が広がっています。
けもの道の先にはボルネオの人に愛される巨木が
鉄橋のゴールにたどり着くと地面が現れます。未整備の小道を10分ほど歩いていくと、ひときわ立派な1本が飛び込んできました。
ショレアもしくはサラヤと呼ばれる木で、樹高50〜80mを誇ります。土の養分が少ないエリアで立派に育つタフな性質が特徴です。