ダイエットに励む多忙な女性の間で“おいしく体重ダウンを目指せる”と話題の宅配冷凍弁当。PFCバランスを重視したものが多いとはいえ、味やボリューム、満足度はどうなの? ということで、編集部員とライターが実際に食べて本音でレポート。筋肉博士ことバズーカ岡田さんに、科学的に正しく痩せるための選び方や食べ方なども教えてもらいました!
Q1.ダイエットでおすすめの1日のカロリー摂取量目安や年齢別の設定値はありますか?
A1.ダイエットに必要な消費カロリーの算出に、数式は必要ありません。
バズーカ岡田さん(以下、岡田さん):ネットで検索すればカロリー計算できる数式や表が簡単に出てきますが、あくまで概算で目安なので、それをベースにしない方法もあります。
ものすごく体重が増えたり減ったりという生活をしている人以外であれば、まずは今の食事を3日間記録することをオススメします。その普段の食事が、その人にとってプラスマイナスの出ない現状維持できるカロリー=自分にとって痩せも太りもしない摂取カロリー値(基準値)ということになりますということになります。食べたものを写真に撮って送るだけでカロリーが算出される“カロミル”などのアプリを活用すれば簡単に算出できますよ。
Q2.痩せたいからといって1日の摂取カロリーを低くしすぎるのはよくないですか?
A2.たんぱく質を取り入れて脂質をカットするのがダイエット成功への近道!
岡田さん:そうですね。人間の体の中にある細胞は常に作り替えられているのですが、体に入る食べ物が少なすぎると、再構築するのが難しくなり、痩せにくくなるだけでなく健康面で悪影響が出てきます。
痩せるためにはエネルギーの摂取と消費の差を作ればいいので、摂取量が増えても消費量を増やせば痩せる。つまり、やみくもに摂取カロリーを減らしてもいいことは1つもありません。
たくさん食べてたくさん運動するのがベストですが、忙しくて運動するのが難しい人は、栄養バランスが考えられた宅配冷凍弁当を取り入れるのもアリだと思います。
Q3. ダイエットにはやはり鶏むね肉やささみの2種をメインにするべきでしょうか?
A3.鶏肉は全体的に脂質が低いので、もも肉でも大丈夫。
岡田さん:まずはたんぱく質を摂取することがダイエットを成功させるために必要不可欠なので、この2つは取り入れた方がいいですね。鶏肉は全体的に脂質が低いので、もも肉でも大丈夫ですよ。ただ調理するときに使う油には気をつけてください。
人間の体は食べた物の90%以上が吸収されるようになっているのですが、その後、細胞に吸収されるものと熱として発散されるものに分かれるのです。たんぱく質の場合、食べたうちの30%が熱として発散されるので、実際に食べた分量の70%だけが吸収されます。一方、脂質は4%しか発散されず96%が吸収されてしまう、最も体脂肪になりやすい栄養素なので注意が必要です。
Q4.調理法は茹でたり蒸したりするのがおすすめですか?
Q4.茹でる・蒸すが最適。焼きの場合は油の量を加減して。
岡田さん:そうですね。もし焼く場合は使う油の量を減らしてみてください。大さじ2杯使っていたのなら小さじ1杯にするだけで脂質量はかなり適正化されるはずです。
また、副菜としてサラダを食べる場合はドレッシングにも気をつけましょう。かけるドレッシングは無駄脂質の筆頭です。チョップドサラダは美容意識の高い女性たちの間で人気がありますが、細かくカットされた野菜の隅々にまでドレッシングの油が行き渡るので要注意です。
それから加工された脂肪分にも気をつけてください。ラーメン、ピザ、菓子パン、洋菓子などは脂質と糖質の塊で、この組み合わせこそが太る原因になるのです。お菓子を食べるなら、洋菓子より脂質が少ない和菓子を選ぶのが圧倒的にオススメです。素焼きのナッツは脂質は高いけれど糖質がないので食べ過ぎなければ問題ありません。
Q5.肉や魚に含まれる脂質は気にしなくてもいいのでしょうか?
A5.肉のチョイスは無駄な油をカットできてからでOK!
岡田さん:霜降りの牛肉をやめて赤身にする、肉を食べるときは鶏肉を選ぶようにするなどというのは、無駄な油をカットできた次の段階で行えばOKです。
魚の中でも鯖や秋刀魚などは脂質が高いことはご存知だと思いますが、魚の脂は太りにくい上に健康に役立つ脂なので制限する必要はないというのが私の持論です。魚に含まれるオメガ3脂肪酸は、神経細胞を柔らかくしたり、血管の動脈硬化を低減したりといい効果がたくさんあるので、むしろ積極的に食べてください。
Q6.ダイエットをしているときでも3食きちんと食べるべきですか?
A6.もちろん! タンパク質などの栄養素を摂らないと、体を再構築するためのエネルギーが不足します。
岡田さん:いい循環を作り出すには3食きちんと食べた方がいいですね。1日24時間のうち、食べられる時間は限られているので、そこできちんとタンパク質をはじめとする栄養素を摂らないと、体を再構築するための栄養素とエネルギーが不足してしまいます。
もし朝ごはんを食べるのが大変な場合は、プロテインや牛乳を飲んだり、ヨーグルトを食べたりして、最低限のタンパク質は摂取する。仕事で帰りが遅くなった日の晩御飯は宅配冷凍弁当を食べるなど、工夫してみましょう。
Q7.食事の間におなかが空いたとき、おやつを食べてもいいですか?
A7.むしろ積極的に食べて栄養を取り入れましょう。
岡田さん:おやつは仕事のパフォーマンスを取り戻すための栄養学的リカバリーでもあるので、むしろ積極的に食べて栄養を取り入れてください。さらに空腹を我慢しすぎるとドカ食いにも繋がるので、お腹が空いたと感じたら、ナッツやローストしたスーパー大麦、高性能のプロテインバーを食べて、食欲を叩いてしまうのがおすすめ。ただプロテインバーは脂質と糖質が高いものもあるので選ぶときに注意してくださいね。私が監修している「SIXPACKプロテインバー」は、高タンパクかつ低脂質・低糖質にこだわっているのでおすすめです!
フルーツを食べるのもいいと思います。果糖に対してネガティブに捉える声もありますが、フルーツは水分が多く、食べすぎることはないのでそこまで気にする必要はありません。むしろビタミンの含有量が多く栄養素リッチな食べ物なので、お菓子を食べるならフルーツを食べる方が体にとってはプラスです。