無料の会員登録をすると
お気に入りができます

慢性的な睡眠不足にも!体温調節で自然と眠くなる!お風呂教授考案の入眠法『手冷やし』

どうしても眠れない!途中で起きてしまう!なんだかいつも眠い…。そんな悩みが一発解消!入浴と睡眠の専門家で「お風呂教授」としても知られる石川泰弘氏と、オックスフォード大学医学博士の漢方医・新見正則氏という、二人の権威がタッグを組み、誰でも無理なく実践できる最強の「1週間プログラム」を開発。書籍『1週間で勝手にぐっすり眠れる体になるすごい方法』(日本文芸社)より、内容を一部抜粋して紹介します。

夜に体温がスムーズに下がることが入眠には必要不可欠。体温が下がるタイミングで入浴すると、体温のジェットコースター現象が起きて寝つきが良くなります。とはいえ、入浴によって上げた体温が下がるまで通常、90分程度はかかります。そこで、「少しでも早く寝たい!」という人におすすめしたいのが、手のひらの冷却、名づけて「手冷やし」です。

手のひらの冷却は、深部体温を下げるのに効果的。方法は簡単で、入浴後に20℃ぐらいの水に手を入れて冷やすだけ。手のひらには2つの大きな動脈が流れていて、 指先まで血液を送っています。さらに、毛細血管を介さず動脈と静脈を直接つなげる「AVA血管(動静脈吻合 どうじょうみゃくふんごう)という特殊な働きをする血管があります。その働きによって、手のひらでは血液が効率的に冷やされ、深部体温が下がりやすくなるのです。

また、AVA血管は必要に応じて血管が拡張・収縮し、血液の流れる量を調節できます。 例えば、暑いときは拡張して、体内の温かい血液が皮膚表面の血管に大量に流れるようにします。すると温かい血液が冷え、体温が下がるというしくみです。では、なぜ水の温度は「20℃ぐらい」なのか。それは、いきなり氷水のような冷たい水に手を浸けると、血管が収縮したり、体温を維持しようと体が熱を発生させたりする可能性があるからです。冷たすぎる水さえ避ければ、後は3分ほど、手を浸すだけなので、ぜひ試してみてください。

picture

AdobeStock

手のひら・足の裏を冷やして深部体温を下げる

人間の体は、深部体温が下がることで自然に眠気が誘発されます。手や足にある「AVA血管」を冷やすことで、深部体温を効率的に下げられます。

AVA血管とは

手のひらや足の裏にはAVA血管(動静脈吻合)という、体温調節に関わる血管があります。この血管を冷やすことで、冷えた血液が全身を巡り、深部体温を効果的に下げることができます。熱中症予防などにも効果的です。

簡単にできる「手冷やし」が効率的

足の裏を冷やすのは大ごとなので、最も簡単なのが手のひらを冷やす「手冷やし」。入浴後にできるだけ早く眠りたいときに効果的です。

picture

AdobeStock

1 洗面所や洗面器などに水を張る

20℃前後の水が理想。冷たすぎる場合はお湯を足して調節してください。

2 手のひらを水に3分浸ける

洗面器や洗面台に水を張って1分手を浸す。1分たったら水を替えてさらに1分浸し、再度水を替えて最後に1分浸します。

夏の暑くて寝苦しいときにもおすすめです。

picture

『1週間で勝手にぐっすり眠れる体になるすごい方法』(日本文芸社)

教えてくれたのは…

石川泰弘(いしかわ やすひろ) :著

日本薬科大学特任教授 博士(スポーツ健康科学)。睡眠改善インストラクター(日本睡眠改善協議会認定資格)、温泉入浴指導員(厚生労働省規定資格)の資格を持つ。株式会社バスクリンの広報責任者を経て、現在は大学での講義や睡眠や入浴でのリカバリーに関する講演を全国各地で実施。また、「お風呂教授」として、雑誌や会員誌などで執筆活動も行う。『たった一晩で疲れをリセットする睡眠術』(日本文芸社)、『お風呂の達人 バスクリン社員が教える究極の入浴術』(草思社)ほか著書多数。

新見正則(にいみ まさのり) :監修

新見正則医院 院長。漢方医。慶應義塾大学医学部卒業。英国オックスフォード大学医学部博士課程で移植免疫学を学び、1998年D.Phil.を取得。外科医で、免疫学者で、そして漢方医というレアな存在で健康情報を発信。環境と免疫に興味があり、2013年に音楽と免疫でイグノーベル医学賞をハーバード大学で受賞。現在は世界初の抗がんエビデンスを獲得した生薬フアイアを使ってがんや難病の治療を行う。

オリジナルサイトで読む
記事に関するお問い合わせ