(2)数字を把握している。
たとえば、「月収100万がクリアできたら、幸せになれる」と思って努力するとします。
もし努力が報われて結果が出れば万々歳ですが、世の中はそう甘くないので、努力だけではどうにもならないことがいっぱいあります。上には上がいますし、下を見てもきりがない。
こういうときは、「1カ月、最低いくらもらえたらOKか」をあなたのライフスタイルから算出してみてください。具体的な数字を把握し、「今のままでも十分だけど、もっと上を目指そう」と努力するなら、敗北感に襲われることは少ないのではないでしょうか。
(3)情報をうのみにしない
求めなくても、一方的に情報が入ってきてしまう時代をみなさんは生きていますが、その情報が正しいかどうかを考えたことがある人は、少ないのではないでしょうか。
テレビやネットは、「活躍している人」「時の人」を取り上げます。そういう人たちを見て、「私もああなりたい!」「私も何かやってみたい」と思うのは、若い人の特権です。
どんどんチャレンジしてほしいのですが、活躍している人の発言「だけ」を信じると、痛い目に合うのではないかと思います。
「活躍している人」にとって、メディアに出ることはさらなる躍進のきっかけになりますから、注目を集めるために、成功も失敗も多少誇張して話すこともあるでしょう。ウソはつかないまでも、「言っていない」こともたくさんあると思いますし、競争社会をはいあがってきた人が自分の成功の秘訣という“企業秘密”を明かすでしょうか。
そのあたりを斟酌(しんしゃく)しないで、表向きの発言だけを信じて行動しても、おそらく結果は出ないでしょう。「どうせ私なんて何をやっても無駄」という自己否定のループに入ってしまうかもしれません。
(4)結論を決めない
結論というのは、いくつかのプロセスを経て導きだされるものです。
たとえば、婚活をしてみたけれど、自分は結婚したくないなと思ったのなら、「結婚する必要がない」というのが結論です。
ところが、「結婚できない人は不幸せ」という具合に最初から結論を決めてしまっていると、自分は失敗作だという気持ちから抜けられず幸福感は得られないでしょう。
「〇〇しようと思ったけれど、××になったが、これも悪くないな」というように、プロセスの果てに生まれた結果を大切にしましょう。
(5)幸せと不幸せに二分しようとしない
人生を幸せと不幸せの2つにきっぱり分けることはできないと思います。
たとえば、これは私が実際に婚活相談を受けた女性のケースですが、父親が家にお金を入れずに、母親が苦労する姿を見てきたので、彼女はしっかりと稼げる仕事につこうと勉強をし、現在は国家資格保持者として働いています。
父親がきちんとお金を入れてくれなかったことは“不幸”にあたるでしょうが、彼女はそれを起爆剤として、自分の将来をしっかり考え、ちゃんとした仕事についたわけです。そのため、長い目で見ると、父親のことは“不幸”とは言い切れない部分があります。
みなさんもこれまでの人生で、勉強や仕事、人間関係で大変な経験をしたことがあることでしょう。そのときは本当につらい、不幸と思ったかもしれませんが、今思い返してみると、「よくがんばったな」とか「あのときがあったから、今の自分がある」と自分をほめたくなることだって、あるのではないでしょうか。
このように幸せと不幸せは表裏一体ですし、「どこから見るか」でも変わってきます。
幸せと不幸せは白黒つけられる問題ではなく、「どう活かすか」のほうが大事なものなのではないでしょうか。
「幸せな人」になる方法
幸せの半分は、自分で作るものです。