親にも子にも優しい眼差しをむけ、社会全体で見守る姿勢が大切なのかもしれない。
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痛ましい虐待の事件を目にするたびに、何かできることがあったのではないかと心を痛める人も多いだろう。家族の問題は閉鎖的なことも多く、他人が介入するのは難しいのが現状だが、虐待から子供救うのは、もはや家族だけの責任ではなく社会全体の責任だろう。
■気づいたことがあるのは少数派
しらべぇ編集部が全国10〜60代の男女1,732名を対象に調査したところ、全体の9.4%が「虐待に気がついたことがある」と回答した。
気がついたことがある人の割合は約1割と少なく、ほとんどの人が他人の家庭状態を把握できていないのが現状のようだ。なお、男性9.4%、女性9.3%と、男女間で差はない。
■子育て世代がより察知か
また、この結果を男女年代別に見ていくと…
男性でもっとも割合が高かったのは30代で、15.1%。10代が13.6%、20代が11.9%と続き、40代以降は年代が上がるにつれて割合が低くなっていく。
一方、女性では20代が13.5%でもっとも高く、30代が11.3%で続く。6.0%の10代がもっとも低い結果となった。やはり、同世代の家族との付き合いが多くなり関心も高まるのだろうか、男女ともに20代30代の子育て世代の割合が高いのが特徴的だ。
■地域によって大きな差が
さらに、地域別に見ていくと…
北海道が15.6%と、もっとも高い割合で虐待に気がついた経験があるようだ。もっとも割合が低かった北陸(5.1%)とは、10ポイント差があり、地域によってバラつきがある結果に。
核家族が当たり前の時代となり、人と人との関係も希薄になりがちな世の中だが、地域で子供を見守る雰囲気があれば、親の不安や悩みも解消されやすくなり、虐待により傷つく子供も減っていくのかもしれない。
(文/しらべぇ編集部・赤坂)
【調査概要】
方法:インターネットリサーチ「Qzoo」
調査期間:2019年3月22日~2019年3月27日
対象:全国10代~60代の男女1732名 (有効回答数)