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築年数不明の建物を再生古い梁が三角の天井に映える。旗竿地の家を明るくリノベ

再建築不可の土地に建つ築年数不明の古民家を再生。明るく、暖かな家にリノベーション。家の中心は人が自然と集まるアイランドカウンター。

自然と人が集まるアイランドカウンター
築年数不明のトタン貼りの建物が残る再建築不可の旗竿地。ここに住むためにはこの古家を生かさなければならない。
それでも購入に踏み切ったのは、小学2年生のお嬢さんの学区を変えることなく、中目黒という便利な街に住み続けられることが理由だったそう。
「『フィールドガレージ』の原 直樹さんに建物を見てもらったところ、大丈夫というお墨付きをいただいたので思い切ることができました。基礎から作り直さなければならないほど建物が傷んでいたので、実際の工事は想像以上に大変だったそうです」

『フィールドガレージ』

元々の家がとても暗かったので、リノベーションはなにより明るい家にするのが目標だったそう。開口部を大きく確保し、吹き抜けを作り、光を1階まで届けた。
2階のリビングの中心は大きなアイランドカウンター。
「料理好きな夫の身長が高いこともあり、アイランドカウンターを思い切った高さまで上げました。天板に肘をつきながら立ち話をするのにちょうどいい高さです。来客はなぜかソファに座らず、カウンターの周りに集まって話をします(笑)」

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キッチンは2階に。三角屋根がかわいい。アイランドカウンターの腰板の面材はヴィンテージオーク。

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古い柱を残しながら、新しい梁を入れて耐震補強している。山本貴緒さんは、ここでイギリス人の夫イアン・ギビンスさんと、小学2年生のあおちゃん、ダックスフントのマカロンと、シーズーのココと暮らす。

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キッチンの戸袋には古い家の建具をリメイクして使っている。調理道具や食器は、料理上手なイアンさんがセレクトしたものが多いそう。

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「不思議と植物がよく育ちます。前に住んでた家から持ってきた植物がすぐにボーボーになりました(笑)」

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右はあおちゃんが描いたアクリル画。「元気が出る色合いの花に、ミツバチがとまっています。とても気に入ってます」。左側はお母さまにもらったフジコ・ヘミングの作品。

吹き抜けから明るい光が注ぐ1階玄関
旗竿地の細い通路を通って玄関ドアの引き戸を開けると、広々とした土間が現れる。細い通路と広がりのある玄関。そのメリハリのある対比が、山本・ギビンス邸をより魅力的に見せている。
以前の家はとても暗かったという一階の玄関は、吹き抜けから光が降り注ぐ、明るく広いスペースへと変わった。
住まいのあちこちで使われている古い建具や板や箱などは、もとの家で使われていたものを救出し、新しくデザインし直して生き返らせたもの。年月を経たものならでの深みが、綺麗にリノベーションした住まいに温もりを与えている。

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広々とした玄関の土間。吹き抜けから明るい光が射し込む。左側の棚は、以前の家にあった木箱を積み上げて壁に固定して制作。

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L字の廊下の先に寝室がある。

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古い建具を生かし、温かさの感じられる明るい廊下。リノベーションする前はこの辺りが特に暗かったのだそう。

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2階のリビングと書斎の間の室内窓には、対で古いガラスを入れた。

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書斎の窓は、吹き抜けをはさんで眺めの良い通路側に面している。

断熱材をしっかり入れて快適な住まいに
古い戸建て住宅にありがちな悩みが、寒さ。その問題を解決すべく、断熱工事やペアガラスなどを積極的に採用し、とても暖かで快適な住まいに仕上がった。平屋の家を増改築した建物は構造的にも不安定だったが、しっかりと耐震補強も施した。
「元のオーナーはここでクリーニング店を営んでいたようです。作業場があった形跡が残る土間をリノベーションして、1階奥の寝室にしました。きちんと床を張り、床下にはしっかり断熱材を入れていただいたので、気持ちよく過ごせます。再建築不可でなければ取り壊していただろう建物を、考えていた以上に快適で素敵な住まいにリノベーションしていただき、『フィールドガレージ』さんには感謝してもしきれない気持ちでいっぱいです」

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寝室の奥はウォーキングクローゼットに。引き戸には古いガラス戸を。天井の古い梁がとてもよい雰囲気。

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高窓から洗面所に明るい光が射し込む。ブルーのタイルをアクセントに。タオルもブルーでコーディネイト。

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