かしこまったときでもカジュアルなシーンでも使えるレザーのバッグ。新たにひとつ持つなら、こだわりの本革で丁寧に仕立てられているバッグを選びませんか?皮革製品の製作所「くも舎」のバッグは、牛革の素材感を活かしながら、一つひとつ手作りされています。ずっと使い続けたいと思える一品にきっと出合えますよ。
革の素材感を大切にした、ずっと使い続けられるアイテムを
バッグやお財布・カードケースなどの革製品を受注生産している「くも舎」。デザインから制作までをひとりで手掛ける石原てつやさんは、「ずっと使える」「素材を活かす」「育てる楽しみ」の3つを常に意識しているそう。金具や接着剤などはできる限り使わないことで、万が一壊れてしまっても針と糸だけでパーツ交換や修理ができ、長く使い続けられるように。また、天然素材である革を主役にし、経年変化によって使う人それぞれの味が出て、どんどん愛着が増していくものになるようにと仕立てています。
くも舎で主に用いられている革は、植物タンニン鞣しの牛革です。植物タンニン鞣しとは、化学薬品ではなく植物由来のタンニン(渋)を使って、動物の皮をバッグなどの素材として使えるよう処理する技術のこと。丈夫でコシのある革になりますが、もとからあったキズやシワなどの自然な風合いは残ります。また、紫外線や摩擦により、新たにキズなどが刻まれながら経年変化していくのも魅力です。
その個性を楽しめるさまざまなアイテムの中から、手縫いで作られているシンプルで美しいバッグをご紹介します。
革の質感が活きるスタンダードなトートバッグ
A4サイズの書類やファイルが入る、しっかりとしたトートバッグ。スタンダードなデザインに、革の艶やかな質感が際立っています。知的な印象を添える細い持ち手は、丸みを帯びた筒状で手や肩にやさしくフィット。口が大きく開きすぎないよう持ち手を留められるベルトも付いています。
革は黒や茶系などの標準色6色か、オレンジや緑など目を引く特注色7色の計13色から選べます。糸の色も豊富で、ステッチを本体に馴染ませることも、目立たせてアクセントにすることも可能。また構造や強度に問題のない範囲で、好みに合わせたサイズに作ってもらうこともできるそう。あなたらしさを詰め込んだ世界に一つだけのバッグにしてもらえるのです。
持ち手やかぶせ(蓋)などのフォルムが上品なバッグ
長財布や携帯電話などが入る小さな手提げのバッグ。上でご紹介したトートバッグと同じ細い持ち手と曲線を描くかぶせ(蓋)が、本革の上品な印象を高めています。
こちらも13色からカラーが選べるほか、オプションでベルトが着けられ、肩掛けできるように変更することも可能。写真右は、赤いバッグがスタンダードなサイズで、濃紺のバッグがお客さんの要望を受けてサイズを少し変えたものだそう。持ち手や幅の長さの違いでも印象が変わるのがわかりますね。
シンプルでも存在感を放つ。スクエアバッグ
A3サイズの書類も入る大きさの手提げバッグは、レザーの滑らかさが引き立つフラットな形が特徴。しなやかで繊細な印象ですが、しっかりと自立する強度があります。持ち手は家具にも使われるチークの無垢材で、天然素材の革と馴染みながらも、さりげないアクセントに。無駄がそぎ落とされたデザインは、そこにあるだけで確かな存在感を放ちます。
こちらも13色からカラーが選べ、大きさなどは相談して変えてもらうことができますよ。
お気に入りが届くまでの時間も楽しんで
ご紹介したバッグは、くも舎のオンラインショップから注文することができます。ほかにもさまざまなアイテムがあるので、気になる方は覗いてみてください。
現在、制作期間は2ヵ月程度かかるそう。じっくりと待ったあとに、自分だけのために作られた革製品が届くのは格別のひとときです。ずっと使い続けられる相棒との暮らしを楽しんでみてはいかがでしょうか。
photo / くも舎
くも舎