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都内で“マスクを買うための行列”が話題に メーカーは「通常の10倍の注文が来た」

「マスクを買うための行列が出来ている」との投稿がされる中、最新のマスク事情とは…

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(bee32/iStock/Thinkstock/写真はイメージです)

中国で新型コロナウイルスが猛威を振るう中、国内でも29日までに8人の感染者が報告されている。中国からの旅行者も多い春節(連休)期間中ということもあってか、街ゆく人にはマスク姿が目立つ状況だ。

またSNS上では、「ドラッグストアにマスクを買うための行列ができている」との投稿も。マスクの現状は、どうなっているのだろうか。しらべぇ取材班は、ドラックストアとメーカーから、詳しく話を聞いた。

■「数が不足しており購入制限」

全国で「ツルハドラッグ」「クスリのツルハ」を中心に展開するドラッグストア大手のツルハ広報担当によると、「マスクが欠品になっている店舗もあり、購入できる個数制限を実施中」と話す。

「観光地を中心に、マスクを買い占めているブローカーがいる」との情報を得たため、個数制限を実施したという。マスク30枚以上が入っている箱入りは、1日あたり、1家族3個まで。袋入りのマスクは、一日あたり1家族5袋までに制限。

先週は、中国人の来店者が多かったが、ここ数日は日本人も多めに買い込んだことで、欠品が出てしまっているとのこと。「どこのドラックストアでも同じ状況だと思う」と話す。現在、バイヤーがマスク確保に奔走しているそう。

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■高額な値段設定の業者も…

Amazonでは、通常の5~6倍の価格で出品している業者も見受けられ、どのマスクも通常時より、高額な値段設定となっている。メルカリでは、100円ショップのマスクが「3個1,000円」という驚くべき価格で転売され、批判を集めた。

100円ショップのマスクが「3個1,000円」

一方で、メーカー側の状況は、どうなっているのか。『超快適』などのブランドでマスクを販売するユニ・チャーム本社を取材した。

■24時間フル体制で生産中

広報担当によると、1月16日と17日は、卸売りの店舗から、通常と比較して、1日に付き、約10倍の注文が入ったという。20日の週からも、通常時と比べて約2~3倍の注文が続いている。

そのため、日本工場は、24時間フル体制での生産を実施。「それでも大変ご迷惑をお掛けして申し訳ないが、注文に対して生産に遅れが出ている状況」と話す。

■「とにかく落ち着いた行動を」

需要が生産を上回っている理由としては、「日本人が身近な予防法として多めに購入」「春節で日本から帰省する中国人がお土産として購入」「中国人観光客が本土では手に入りにくいため購入」などが考えられるという。

メーカーは、「とにかく買い漁ったりせずに落ち着いて行動してほしい」「24時間フル体制で生産を続けて、最大限の努力をしていく」と話す。

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■予防効果は限定的

首相官邸が公開した新型コロナウイルス特設サイトは、マスクの効果は「咳やくしゃみによる飛沫・病原体の飛散を防ぐ効果が高い」とし、症状がある人には積極的な着用を呼びかけている。

一方で、予防の効果としては「屋内や乗り物など換気が不十分な場所では一つの感染予防策」としながらも、「屋外などでは、相当混み合っていない限り、マスクを着⽤することによる効果はあまり認められていない」とも明記されている。

メーカーも「落ち着いた行動」を呼びかけているように、焦って買い占めに走るような行動は、本当に必要な人にマスクが届かなくなる事態にもつながりかねない。

(文/しらべぇ編集部・おのっち)

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